「Baskerville FAN-TAIL the 7th.」 VS. Brash
目の前で、小さな少女が泣いていた。
顔をくしゃくしゃにしてじっとうつむき、涙を流している。
その少女と同じ背丈の自分がそこにいた。


 『バーナム様ぁ。わたくし、あの石、あの子にとられてしまいましたぁ〜』
 『とられたんなら、取り返せばいいだろ?』
 『でもぉ〜。わたくしにはできません〜』
 『……ねーちゃん! とっとと決めろ! 取り返したいのか!?』
 『でもぉ……』
 『このままでいいのか、はっきりしろっ!』


「……ったく、嫌なモン思い出しちまった」
不意に思い出した昔の情景に、ブツブツ悪態をつきながら頭をボリボリかいているバーナム。
「嫌なモンって、何が?」
自分の世界にいる所に、いきなりグライダの声で現実に引き戻される。
「こっちのこった」
不機嫌を隠そうとしない態度のまま、彼はコーランに何やら尋ねている。
「持っていった奴、どんな奴なんだ?」
「……ブラッシュの事? 私も、昔の仕事上の付き合い以外はあまりなかったわね。魔術は結構達者。体術はそこそこ。重宝するけどそれ以上の価値はないタイプって感じね」
「……」
結構キツイ言い方をするコーランに、みんなが呆れた顔をしている。
「……着いたわ。ここよ」
大体十階建てくらいの地味な建物の前で立ち止まる。
「シャーケン・シーサイド・ビジネスホテル」。
そう書かれた看板の前に一行が揃った。
「……で、何処にいるのかわかってるの?」
グライダがコーランの後ろに立ったままそう尋ねる。
ホテルのカウンターで聞いた所でそうそう教えてくれる訳もない。さすがに彼女も「しまった」という表情を隠しきれない。
「……そうですね。ダメでもともとです。カウンターで聞いてみて、呼び出してもらえるかどうか頼んでみましょう」
クーパーは、ホテルのずっと上の方を見つめている。彼も視力は良い方だが、外から中にどんな人がいるのかまではさすがにわからない。が……。
「……皆さん、屋上を見て下さい」
クーパーが、遙か上を指さした。しかし、普通の人には暗いだけで何かはわからない。
「成程。確かにあの男が立っているな。それもトラッドカードを持って。あれでも挑発しているつもりの様だ。しかし……」
シャドウもすぐに暗視用モードに切り替えて上を見ている。コーランも何とか確認した様だ。
「行くわよ、セリファ」
じっと立ったままのセリファの背をポンと叩き、グライダが促す。しかし、
「……あっち」
セリファはクルリと後ろを向いて、ホテルの向かいのデパートに向かって歩き出した。
「ど、どこ行くの、セリファ!」
グライダが慌てて彼女を捕まえようと手を伸ばす。
「待って、グライダ!」
コーランが彼女達を制し、注意深くじっと見つめている。
「……あれは幻影のようね。デパートの屋上に行くわ」
コーランも向かいの建物に向かって走り出す。首をかしげつつも彼女に習って閉店間際のデパートに入る。
「何であの子にわかるのよ?」
不思議がっているグライダに、コーランがそっと近づく。
「あの子の体には、ほぼ無限大の魔力があるの。その副作用らしいんだけど、自分にとって良い人か悪い人かがサーモグラフィみたいに直接見えるみたい。気持ち悪がられるからって、あなたにも話してなかったでしょうけど」
コーランがグライダも知らなかった事を耳元で囁く。
「じゃあ、どうしてコーランが知ってるの?」
「……私が子供の頃、セリファと同じような症状の子を見た事あるのよ。それでカマかけたら大正解って訳」
エレベーターに乗って屋上に着くと、セリファとコーランの言った通り、一人の男が悠然と立っていた。ブラッシュに間違いない。
「……さすがですね。幻影には引っかかりませんでしたか」
ブラッシュは持っていたカードをポケットにしまいこみ、一行を出迎えるかの様に軽く頭を下げる。
「すごいカードですね。持っているだけなのに疲れてしまいましたよ」
「……セリファがあなたを拒否した時に気づくべきだったわね」
先頭に立つコーランが、彼を睨みながら言った。その後ろには他のメンバーがいつでも飛びかかれるよう待機している。
「おじちゃーん! セリファのカードかえしてよぉっ!」
グライダの後ろから首だけ出して、彼女は彼に向かって叫ぶ。
「誰が返すかっ!」
彼女の声に過敏な反応を示して怒鳴る。コーランの後ろに隠れたままのセリファをビシッと指さしたまま長い台詞をマシンガンの様にしゃべり続けた。
「だいたい魔術用のトラッドカードという物はとても貴重な上に高価な代物。それをボロボロになるまで使いに使い込むというのならまだしも、自分に使う能力がありながら総てを他人にやってもらって自分は何もできないままという怠慢な態度に我慢ができなかったのだ! だいたい自分の力で勝ち取ったというならともかく、他人から一セット二十六枚丸々もらうなどというタナボタ式に力を得た者など、将来的に見ても決してロクな人間になれるわけがない!」
さすがにこれだけ連続してしゃべれば息も切れる。ゼーゼー言いながらも指をさした姿勢はそのままというのは感心できる。
「確かに。こいつはグライダに甘えてばっかりだしな」
腕を組んだままうなづくバーナム。
「頼り頼られる関係は良いが、ただ頼っているばかりでは人間として成長はできない」
シャドウも冷静に意見を述べる。
バーナムの方には間髪入れずツッコミを入れたいグライダだったが、言われている事は事実の為グッとこらえている。
「でも、どうして『誕生(バース)』と『死亡(デス)』の二枚のカードだけを盗んだのよ? そこまで言うんなら二十六枚全部持っていくもんでしょ、こういう場合」
グライダがブラッシュに向かって尋ねる。 確かにもっともな意見だ。彼は懐にしまっていた分厚い本を取り出して返答をする。
「その二枚のカードだけなかったのだ。その二枚で二十六枚総てのトラッドカードを『運命の本』にする事ができる。それが私のライフワークなのだ! 想像してみてみなさい。神の知識が総て己の物となるんですよ。すばらしいとは思いませんか?」
「他人の持っていたものを盗んでおいて、何がライフワークよっ!」
頭にきたグライダが彼めがけて走り出す。
同時に右手に神経を集中させ、右手に黒い光の塊が現れた時だった。
「! ダメです、グライダさん、剣を出してはいけません!」
クーパーが気づいた時にはもう遅かった。
右手に現れた黒い光の塊は彼女の手を離れ、ブラッシュの元へと飛んでいく。彼が手にしていた本のページがひとりでにめくれ、光の塊は本のページの中に吸い込まれてしまった。
「な、何をしたの!?」
グライダは慌てて突進をやめ、後ろに飛びのいた。ブラッシュの方は満足そうな笑みを浮かべ、
「さすがに少し熱いですね。炎の魔剣・レーヴァテイン。確かに戴きました」
言いながらパタンと本を閉じた。
「何言ってるのよ。あれはあたしの剣よ。そんな簡単に……」
「いえ、グライダさん。もうレーヴァテインは出せません。あの本に食べられてしまいましたから」
クーパーがブラッシュの本を指さした。
「あの本は『魔法喰らい』という名前の本で『持ち主の近くで発動した』あらゆる魔法を吸収する事ができる本なんです」
「ほう。さすがは神父。物知りですね」
ブラッシュが感心した様にうなづく。
「でも、もう一つの力は知らないでしょう? もう一つの力を見せますよ。ほら」
ブン、と低い音がして、彼の手に黒い剣が現れる。
「レーヴァテイン!?」
グライダが驚きの声を上げる。無理もない。
つい今まで自分が持っていた剣が、彼の手の中にあるのだから。
「この本が吸収した魔法の力は、本の持ち主がそのまま使えるんですよ。もっとも、威力の方はだいぶ落ちますがねっ!」
そう言って二言三言短い呪文を唱えた後、鋭く剣を振り下ろした。
「わあああっ!」
剣から生じた炎を慌てて交わす一行。グライダはすかさずセリファを抱えて逃げる。
「おいおいクーパー。グライダにはどんな魔法も効かねーんじゃねーのかよぉっ」
「仕方ないですよ。あの本はグライダさんではなく、レーヴァテインの方を目標にしていたんですから」
バーナムの文句にクーパーが言い返す。コーランは炎を見て、
「グライダは魔法が使えないからできないけど、レーヴァテインには魔力を込めれば火を出す力があるしね。……威力はかなり落ちてるけど」
「威力は落ちてたって、こんだけできりゃ充分だろ!」
バーナムはひょいひょいとかわしながらコーランにも怒鳴る。
「バーナム。まだ望みはある。あの男とて、無限に力を持っている訳ではない。疲れが出た一瞬がチャンスだ」
シャドウが冷静に状況を判断する。
「……そうか。魔法の力で動くシャドウが動けるという事は『既に発動している魔法』なら、あの本でも吸収はできないという事か」
クーパーの言葉を聞いたグライダはこの場から離れてから剣を出そうとエレベーターへ向かう。
しかし、ブラッシュもそれをさせるほどバカではない。すかさず剣を消し、今度は床に手をおいた。
「……汝の双脚。地に根を張るべし!」
「わあっ」
いきなり皆の足が吸いついたかの様に床から離れなくなってしまった。
「……こんな魔法聞いた事ないわ」
懸命になって魔法を打ち消そうと頑張っているコーラン。ブラッシュはその様子を見て、得意そうに小さい声で笑っている。
「古代の『戒めの術』だ。現代の呪法では解けんよ」
どんな魔法も打ち消す術もあるにはあるが、それを使うには少々時間がかかるし、準備もいる。昔の魔術は、やはり昔の魔術でなければ解く事はできない。いくら魔法でも万能ではないのだ。
無事なのは魔法の効かないグライダと、彼女が抱きかかえていたセリファの二人だけ。皆の異常を見て、彼女の足も思わず止まる。
「さ、空しい抵抗などしないで下さい。できる限り穏便に、且つ、合法的にするのが私の主義。それとも、誰かを殺されてみないとわかってもらえませんかね……」
いくらそれなりに鍛えているグライダでも、素手で敵を倒せるほど拳闘に長けているわけでもない。魔法が効かない体でも、魔法で魔獣などを呼ばれたらまず勝ち目はない。
そんな中、セリファが口を開いた。
「……おねーサマ。セリファがやりますっ」
彼女にしては珍しく怒った表情を見せる。
「セリファちゃん、魔法は総て吸収されます。トラッドカードを使ってはダメです!」
クーパーが彼女に叫ぶ。
「そうだな。二十六枚同じ銘柄の方が良いかもしれないな」
ブラッシュは余裕の表情で本を持ったままその光景を眺めている。
「セリファ、やめなさい!」
「セリファがやるっ」
静かだが強い意志のこもった声に、グライダもそれ以上何も言えなくなった。
グライダに下ろしてもらったセリファはポケットにしまっていたケースを取り出した。ゆっくりとケースから残る二十四枚のカードを出す。
セリファは持っているカードを扇のように広げ、高らかに叫んだ。
「神秘のトラッドの力、我が前に見せよ!」
瞬時に二十四枚のカードに描かれた人物や物体が、次々と彼女の頭上に姿を現わす。しかし、それもやはり次々と「魔法喰らい」に吸収される。
「……ったく、あいつの頭何が入ってんだよ。学習能力のねー奴だな」
魔力は無限でも、それを制御する体力や精神力にはやはり限りがある。白目を向いて倒れてしまったセリファを見て、さすがのバーナムも呆れ顔だ。
「……そうか! バーナム。これから面白くなるかもしれないわよ」
しかし、セリファのやろうとしている事を見抜いたコーランが意味ありげに呟く。
だが、そんなコーランに気づいた様子もなく、ブラッシュの顔には何かをやり遂げた満足そうな表情すら浮かげて、ページをパラパラとめくっている。
「フフフフ。
 生命『誕生(バース)』
 停止『死亡(デス)』
 創造『神(ゴッド)』
 欲望『魔神(デモン)』
 崇拝『天使(エンジェル)』
 誘惑『悪魔(デビル)』
 幸福『楽園(エデン)』
 罰責『地獄(ヘル)』
 支配『王(キング)』
 支持『女王(クイーン)』
 権力『王子(プリンス)』
 寵愛『王女(プリンセス)』
 指導『聖職者(ビショップ)』
 反逆『盗賊(シーフ)』
 知識『賢者(ワイズマン)』
 感情『狂者(マッドマン)』
 勇気『聖戦(ジ・ハード)』
 混乱『終戦(アーマゲドン)』
 向上『塔(タワー)』
 困惑『迷宮(ラビリンス)』
 象徴『英雄(ヒーロー)』
 零落『堕落者(ディジェネレイト)』
 開始『挑戦者(チャレンジャー)』
 傀儡『愚者(フール)』
こうして総てが揃うとは……。あなたのトラッドカード。確かに頂戴いたしました」
そう言ってパタンと本を閉じた時だった。
ブラッシュの手に異常があった。手だけがカラカラに乾燥したミイラの様になっていた。まるで急に年老いたように。
「なにっ。これはどういう事だ!?」
さすがに彼自身も驚きを隠せない。そう言ってる間にも乾燥は手から肘、そして肩へとどんどん拡がっていく。
「それがトラッドカードの副作用よ」
コーランが「やれやれ」という顔で言った。
「あの子の貰ったカードはね、常に持ち主の生命力を吸い取り続ける、呪われたトラッドカード。魔法の使えない人間なら、たった一枚持っただけで数十分でミイラになるくらい強力なカードなの」
ブラッシュの手に力がなくなり、ボトリと「魔法喰らい」が床に落ちる。が、それでもミイラ化の進行は止まらない。
「いくら威力が落ちているとはいえ、全部のカードを手にしたら、例え神でも無事には済まないんじゃないかしら」
足にも力が入らなくなったらしく、背後の金網にもを預け、そのままずるずるとしゃがみ込む。
ブラッシュは何か聞きたそうに口をパクパク動かしているが、もう言葉を発する事もできない状態だった。
「本の能力と自分の力量を把握できなかったあなたの負けよ」
冷たいが、悲しげに呟くコーラン。
ブラッシュは、そのまま生きながらミイラと化し、そのまま横に倒れ込んだ。その衝撃で体がバラバラに崩れていく。後には「魔法喰らい」が一冊残るのみだった。何事もなかったように。


ブラッシュが死んだ為に術の効果が切れ、ようやくみんなが元に戻った。
クーパーが慎重に「魔法喰らい」に近づいていく。
「……それで、取り戻す方法はわかってるの、クーパー?」
一刻も早く取り戻したいと思っているグライダが彼の背中をつついて催促する。彼は回復したばかりのセリファに本を持ってくるように言うと、
「実は、とても簡単なんですよ。ページを切り取ればいいんです。それで元に戻ります。さ、セリファちゃん。お願いします」
それを聞いたセリファは本をペラペラとめくり、必要なページを慎重に切り取り始めた。生命力を吸い取るトラッドカードを「喰って」いる以上、この本に触れても生きていられるのはセリファだけだ。
「でも、大の大人がミイラになるってのに、何でこいつは平気なんだよ?」
バーナムがコーランに尋ねる。
「平気じゃないわよ。今も、セリファの生命力は吸い取られているもの」
「は?」
一所懸命ページを切り取っているセリファ以外の皆が唖然とする。コーランはその顔を見渡して台詞を続ける。
「ただ、セリファに備わったほぼ無限に近い魔力がミイラになるのを防いでいるだけ。それで、生命力が普通の人間よりも少なくてね。その結果充分な成長ができなくなったの。だから、十九歳の今でも、見た目は十歳くらいしかないという訳なのよ」
ほお、と皆が感心する。
「まあ、体が成長してないから、術を維持するだけの体力がどうしても欠けててね。ちょっと無理すれば白目向いて倒れるのよ。だから、あんまりポンポンと魔法を使われてもね……」
「普通の人間に、この仕事はできない、か」
小さく悲しそうに呟くグライダ。
「普通でない者に対抗するには普通でない者。それだけの事だ。気にする問題ではない」
シャドウの言葉に腕を組んでうなづいているコーラン。
「おねーサマ。ちゃんとぜ〜んぶ切ったよー」
セリファがレーヴァテインの吸収されているページをグライダに渡す。すると、それが黒い光の塊になって彼女の手に吸い込まれた。
セリファの方もちゃんと二十六枚のカードを持っている。きちんと端を揃えてケースに入れ、ポケットにしまいこんだ。
「ねーねークーパー。のこったのはどーするの?」
「そうですね……。このままにしておくというのも物騒ですね。でも、魔法喰らい自体は貴重な古代の書物ですし、骨董的な価値もありますから、このまま燃やしてしまうのも惜しい気がしますね」
「冗談じゃないわよ! こんな危ない本野放しにしないでよ」
グライダが慌てて否定する。
「それにしても相手を自滅させるとは、とんでもない方法を思いつきましたね」
「クーパー。それは手当り次第にやったら、たまたまそうなっただけだって」
感心するクーパーにバーナムが水を差す。
「ちがうもん。セリファ、ちゃんと考えたもん」
プイッと横を向いて頬を膨らませる。そんなセリファを見たグライダが、
「ちゃんと考えたと思うわよ。この子、行動パターンは子供だけど、頭はいいもの。これでも魔術教員採用試験の受験資格持ってるもの」
「え!?」
バーナム、クーパー、シャドウが驚きのあまり動きが止まっている。そんな中のシャドウの呟きが、はたして聞こえただろうか。
「『能ある鷹は爪を隠す』というが、見事な隠し方と言うべきかな」

<FIN>


あとがき

99年夏号です。この年は夏コミに当選していたので「何としてでも間に合うように出してやる」という変な気合いが入っていた号でもありました。
だいたいこの話辺りから、形態が変わってきます。
どういう事かというと、話が長くなって、自ら定めている規定に収まらなくなってきたのです。そのため、今回は「つけ加える」というよりは「元に戻す」といった方がしっくりとくる作業となりました。
まぁ、たいして加えた部分はありませんけど。

で、ようやくセリファちゃん主人公の回です。可愛い外見に(ほぼ)無限のパワー。体力気力がつけば、まさしく無敵の魔術師。
まさしく「普通の人間に、この仕事は勤まらない」です。
実は「行動パターンは子供でも頭はイイ」というのは最初の頃からあったアイデアだったりします。
実際にもいます。勉強はムチャクチャできるけど妙に子供っぽい人とかね。

しかし、この「カード魔術」を考えた頃は結構珍しいタイプの魔術だったのですが、「カードキャプターさくら」とかが出ちゃったし、魔術ではないけど「カードから絵が実体化」というのは「遊戯王」でもあるんで、今となっては……(>_<)。


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