『ポーカーフェイスの賭博師(ギャンブラー) 中編』
二人は、細い階段を一歩一歩登っていた。目指すは、雀荘「伏魔殿」。全ての元凶にして、諸悪の根元。
これから、二人してそこに潜入する。入り口のドアを開ける。
モワッとした煙草の煙りが充満している。いかにも、健康に悪そうな場所だ。部屋に足を踏み入れると、客が一斉にこちらを見た。
どの人も、怪しい人相が多い。
「おじょーちゃん、何か用かい?」
ウェイターの格好をした男が声をかけてきた。軽薄そうな感じがする。
「ええ。今、白い詰め襟の学生が来ませんでした?」
「君ら、あの坊やの知り合いか。だったら、やめときな」
この目は、可哀相な人を見る眼だ。つまり、何か知ってるってことだ。
「貴様に意見は求めていない。閣下の居場所を白状するもよし、そうでなければ……」
「どうするってんだい、坊や?」
「……こうする」
いきなり、コンバット・ナイフを引き抜く。次の瞬間、ネクタイが真っ二つになっていた。男は腰を抜かしていた。
「貴様には、二つの選択肢しかない。閣下の居場所を教えるか、ここで屍をさらすかだ」
宗介は、座り込んだ男の頬を、コンバット・ナイフでぴたぴたと叩く。
さすがに、宗介の迫力に表情が変わる。
「わ……わかったよ。俺は、止めたからな……、怨むなよ」
そう言うと、奥を指差した。そして、さっさと行けという風に、手を振った。
通路の奥には、一つの扉があった。いかにも、胡散臭い感じがする。
「この向こうね。林水先輩がいるのは」
「うむ、さっきの男の情報が間違いなければな」
宗介が耳をつけて、確認する。
「どう?」
「うむ、たしかに、閣下の声がするようだが、他の音が五月蝿く聞き取れん」
確かに、ドアの外にはジャラジャラと音が漏れてくる。
中で、高レートの麻雀が行われているに違いない。
「突入する」
「ちょっ、ちょっと。作戦は?」
「ない。いざとなれば、これを投げ込んで逃げる」
学生服を捲くると、そこには手榴弾らしきものがあった。
「安心しろ、催涙弾だ。命に別状はない」
ゴクッと息を呑む。心臓がドキドキする。
宗介がドアをおもいっきり蹴る。ドアは、蝶番ごと吹っ飛んでいた。
その音に、驚いた人間が数人、こちらにやってくる。
「あーん。てめーら、どこの組のもんだ!!」
「沈めるぞ、こらぁああ」
いかにも、ヤクザが吐きそうな台詞だ。
だが、宗介にとっては、小鳥のさえずり程度にしか感じない。
「兄ぃーちゃん。これ、どないしてくれん。修理費、ぎょーさん出してもらうで」
「ふん。貴様らクズに払う金など、一銭もない」
おお、威勢の良い言葉。こんな時には、宗介が頼もしく見える。
その時、ヤクザの向こうに、林水先輩の姿を見つける。
「会長閣下、救出に参りました」
「林水先輩、何やってんですか。こんな所で! 帰りますよ」
かなめは、林水の手を掴むと、引っ張って行こうとする。
だが、林水は動こうとしない。
「千鳥くん。すまないが、二人で帰ってくれたまえ」
「えっ!?」
返ってきたのは、意外な言葉。でも、それだけじゃ帰れない。せめて、理由だけでも知りたい。
「なんで、ですか?」
「ああーん。寝ぼけてんじゃねーぞ、俺らを何だと思ってやがる」
業を煮やしたのか、一人が無謀にも宗介を威嚇する。
「……黙っていろ」
宗介が裏拳を食らわす。男は呆気なく、その場に沈む。
フラフラと倒れ、椅子ごと後ろにひっくり帰る。
「てめーら、ぶっ殺すぞ!!!」
宗介にやられて、ヤクザが一斉に殺気立つ。一触即発の事態である。
「やめねーか」
静かだが、よく響く声がヤクザを制止していた。かなめが、振り返ると入り口に、真っ黒なスーツの男が立っていた。
「陣内さん」
「陣内さんだ……」
「なんで、こんなとこに……」
ヤクザが、ざわついているのがわかる。どうやら、大物のようだ。RPGで喩えるなら、ラスボスである。
「おい、小僧。お前もだ。たった二人で、乗り込んできた度胸は誉めてやる。だがな、白い服の兄ちゃんの話も聞いたらどうだ。殺るかどうかは、その後にしろ……」
「ふっ、貴様の言う通りだな」
宗介は、懐に入れていた手を出す。もちろん、中では愛用の拳銃グロック19に手を掛けていた。
いつでも、相手を倒す準備はできている。
「こうなったら、話してもらえますよね。先輩?」
「仕方ないな。君らを巻き込むつもりは、なかったんだが……」
少し渋い顔をすると、先輩は口を開いた。
先輩の話はこうだった。
事件の発端は、二週間前に溯る。学校近くの駄菓子屋『陣代亭』が突然、店を閉めた。
店の主人の老女は、長年一人でこの店を切り盛りしていた。
学校の近くという理由もあって、陣代高校の生徒も、学校帰りによく寄っていた。
実をいうと、かなめもその店の常連だったりする。よく、恭子と買い食いをしたものだ。
(そう言えば、この頃ずっと店閉まっていたっけ……)
林水先輩は気になり、様子を見に行ったという。そこで、主人に話を聞くことができた。
どうやら、土地の権利書を騙し取られたらしい。
そして、二週間後には店を潰して、ビルを建てるから、出て行けと言われたそうだ。
林水が調べた所、建設を請け負っている会社は、ヤクザだ。
何のことはない。隠れ箕として、建設会社を名乗っているにすぎない。
そこで、林水はどうにかして、土地権利書を取り戻せないか考えた。警察にも弁護士にも、相談に行った。
だが、どちらも難しい、と一言だけ。ようは、ヤクザと関わるのが嫌なわけだ。
合法な手段が無理なら、非合法しかない。林水は、土地権利書の値段を調べ、交渉を開始した。
だが、話すら聞こうとしない。だから、最終手段に出た。そのヤクザの傘下の雀荘を片っ端から、荒らしていった。
これまで勝った金額は、四〇〇万円。この金と土地の権利書を賭けて、麻雀で勝負するらしい。
「は―――――――っ」
大きな溜め息をつく。呆れて物も言えない。
「どうかしたのかね。千鳥くん」
「何で、先輩はこんな危険なことしてるんですか。相手は、ヤクザですよ。ヤ・ク・ザ!!」
かなめの言葉に、真鍮フレームの眼鏡をソッと直す。
「あの駄菓子屋が無くなるのは、我が校の生徒にとって大きな損失だ。しかも、あそこにヤクザの事務所が建つなら、尚更だ。国家権力の介入が期待出来ない以上、我々生徒会がどうにかするしかない。フッ、だがそんなのは建前に過ぎない。私は、あの店が好きなんだよ。それが、本音だ」
フッと自虐的な笑みを浮かべる。
「ちょっと、ソースケ。あんたも何か言ってよ!!」
「わかりました、閣下。自分もお供させて貰います」
深々と頭を下げる宗介。そうだった、この男は林水先輩の盲信の徒の一人だった。それを、忘れていた。
「ありがとう、相良くん」
がっちりと握手する二人。ここが、雀荘でなくて、周りをヤクザに囲まれていなければ、感動的な場面だっただろう。
ヤクザのイカツイ顔が、二人のことを睨んでいる。
「千鳥。君は、どうする?」
「……あたしも、最後まで見ていきます」
こうなったら、最後まで付き合うしかない。
そこまで、三人を見ていた陣内というヤクザが腹を抱えて笑い出した。
「くくくっ。おもしれーよ。お前ら、マジで。で、勝負はどうなってんだい」
陣内が隣りにいたヤクザに、声をかける。
「アリアリの半荘一回。トップ取りです」
「で、面子は?」
「三対一です」
「じゃあ、小僧お前入れ。知ってんだろ、麻雀くらい」
陣内の指が、宗介をビシッと指さす。
「大丈夫なの、ソースケ?」
「ふむ、ルールなら知っている」
かなめは心配しているが、実は宗介は麻雀を知っていた。
以前、球技大会の時にクラスメートから教えてもらい、一日でマスターしていた。
「陣内さん。あなたでも、こんな無理は通りません。我々は、彼がその条件でいいというから、この話を呑んだんですよ」
「あー、そんなもん、知ったこっちゃねえ。だいたい、いい大人が、ガキ相手に何やってんだよ。それとも、ここで潰されてえか?」
ギロッと睨み付ける。その一睨みで、黙ってしまう。さすがは、ラスボス、ザコとは格が違う。
「わかりました。ですが、参加するなら何か賭けてもらいます。四〇〇万円の金額に見合ったものを……」
「ふっ、好きにしろ。腕でも何でも賭けてやる。万が一でも、そのようなことはないがな……」
「では、契約成立です。ゲームをはじめましょう」
ニヤッと笑う。
かなめは、何だか大変なことになってきたと一人頭を抱えていた。


場所を決めて、四人がそれぞれ席が着いた。東家:林水、南家:宗介、西家:ヤクザ、北家:ヤクザである。
「おい。ガキども、何か飲むか?」
「では、ほうじ茶でも」
先輩は眼鏡を拭きながら、そう言う。何だか、余裕の態度である。緊張感は微塵も感じられない。
もしかしたら、自信があるのかもしれない。
「いや、俺はいい。毒でも盛られたら、適わないからな……」
その言葉に、肩を竦めて見せる。
「じょーちゃんは、何にする?」
陣内ってヤクザがこっちを見ている。意外と気さくなヤクザである。
かなめは、この陣内ってヤクザが、それほど悪い人間には見えなかった。
少なくとも、雀卓に着いているヤクザよりは、マシに見える。
「じゃあ、コーラでも……」
「陣内さんが、そんなことしなくても……」
「俺がやりてーから、やってんだよ。文句あるかぁ!!」
下っ端がぶっ飛ばされていた。殴られた頬を摩りながら、奥の席に座る。
どこの世界でも、下っ端はつらいらしい……。
しばらくすると、陣内が戻ってきた。お盆の上には、ほうじ茶とコーラ。
コーラには、きちんと氷が入っていたし、ほうじ茶もティーバッグじゃなかった。きちんと、煎れたものらしい。
案外、気が利く男である。
「なあ、じょーちゃんは、麻雀知ってるのかい?」
「いえ、全然……」
かなめは、麻雀のことはほとんど知らない。せいぜい、マ○ジンの「坊や○」を読んだことがあるくらいだ。役だって、国士無双と大三元しか知らない。
「じゃあ、ここに座んな。俺が、解説してやるよ」
「はぁ、すみません」
陣内はかなめの肩を掴むと、強引に椅子に座らせた。丁度、林水先輩と宗介の手牌が見える位置だ。
雀卓は全自動卓だった。ジャラジャラと中で音がする。どうやら、中で掻き混ぜているらしい。しばらくすると、牌がセットされ上がってきた。
牌を取り、ゲーム開始である。親は、林水先輩だ。
「ほー、あの白服の兄ちゃん、様になってやがる」
陣内が驚いたような声をあげた。
それは、かなめも感じていた。動きに澱みが無いというか、無駄がない。
とにかく、隙がないのである。しかも、ヤクザ相手に全く臆することがない。
「フッ、自摸(ツモ)。四〇〇〇オール」
いきなり満貫(まんがん)である。
「じょーちゃん、今の役わかったかい?」
「い〜え、全然」
素人同然のかなめにとっては、何のことかさっぱりわからない。
「自摸、タンピンの二三四の三色だな。三種類の数牌で同じ並びを作るんだよ。ほら……」
見れば、萬子(マンズ)、索子(ソウズ)、筒子(ピンズ)で同じ二三四の牌があった。
「あっ、そうですね」
「タンピンってのは、タンヤオと平和(ピンフ)の複合役でな。タンヤオってのは、一・九字牌と東・西みたいな字牌以外で、平和ってのは数の並びで作るんだよ」
「へーっ、そうなんだ」
かなめは、素直に感心していた。それにして、この陣内ってヤクザは丁寧に解説してくれる。
麻雀を知らないかなめでも、なんだか興奮してくる。
「ロン。五二〇〇点の一本場だな」
また、林水先輩があがった。かなめが指を折りながら数えていると、
「トータル、一七五〇〇の浮きだな」
陣内がニカッと笑いながら、かなめの方を向いた。
「それにしても、やるねぇ。あの白服の兄ちゃん」
ここまで、宗介には動きなし。完全に、先輩の独走状態である。
かなめには、案外楽に勝てるんじゃないかと思えてきた。先輩の顔には、余裕の表情すら見える。
だが、ヤクザの方は真剣だ。初っ端から、リードを許してしまうなんて、思いもしなかったのだろう。焦りの色が伺える。
「自摸のみ。悪いな、安くて……」
太ったヤクザが嫌な笑みをこぼす。先輩の手牌はよかったけど、三巡であがられては仕方ない。
宗介の方は、相変わらず動きなし。黙ったままだ。
「次、いこーか?」
ヤクザが調子付いたのか、ドンドンと上がり出す。宗介が親の時も、あっさりとあがる。
今度も、わずか五巡であがる。
「へへっ、調子が出てきたぜ」
ヤクザが笑みをこぼす。なんか、獲物を前に舌なめずりしている感じだ。
それからも、ヤクザの好調は続く。手役は大したことないのだが、とにかくあがるのが早い。
塵も積もれば、何とやら……。気がつけば、点差はほとんど無くなっていた。
「ロンッ。兄ちゃん捕まえたぜ。満貫だ」
林水先輩の対面のヤクザが、ニヤついた笑みを浮かべる。
遂に、林水先輩が直撃を受けた。
「陣内とか言ったな。確認しておくが、上家(カミチャ)のあがりが優先のはずだったな……」
振り返った宗介が、陣内を睨み付ける。
「んっ、ああ」
「ふむ。では、俺が上がらせてもらおうか。ロンッ、平和。一〇〇〇点だ」
「見事なアシストだ。助かったよ」
「いえ、この程度のこと。閣下のお役に立てて、幸いです」
かなめには、上家の優先とか、今の攻防がさっぱりわかんない。そんなかなめに、陣内が説明する。
つまり、自分より順番が早い人間のあがりを優先するそうな。ダブルロンというのもあるらしいが、今回は採用していない。
しかも、今回はトップで勝つのが条件だ。点数の多い林水先輩を宗介がフォローするのは、至極当然なことだそうだ。
「てめぇ〜、ざっけんなよ。ぶっ殺されてーのかぁ。ああっ」
だが、それでおさまらないのが、あがったヤクザさんである。ガンを飛ばしながら、脅し文句を吐く。
そして、懐からドスを引き抜く。だが、それよりも宗介のコンバット・ナイフがドスを弾き飛ばしていた。
空中で、クルクルと回転しながら、床に突き刺さる。
「……大人しく座っていろ」
妙にドスの聞いた声で、そう言う宗介。
まさか、学生がコンバット・ナイフを持っているなんて、思いもしなかったのだろう。
唖然とした表情をしている。
「てっめぇーーー」
プライドを傷付けられたのか、素手で宗介に向っていく。
だが、一瞬にして黒いコンバット・ナイフが喉に突き付けられていた。一歩も動けないヤクザさん。
「刃物はこう使うのだ。覚えておけ」
刃物を突き付けられて、冷や汗を流している。そして、そのままヨロヨロ席に着く。
どうやら、大分ショックを受けたようだ。顔が真っ青だ。
「では、続きをはじめようか」
涼しい顔で言う、林水先輩。度胸が座っている。あんたは、本当に高校生か?
そんな二人を、陣内は興味深そうに見ていた。


ゲームは順調に進み、南場に突入した。
現在、東:林水三八五〇〇、南:宗介一三五〇〇、西:ヤクザ二二〇〇〇、北:ヤクザ三二〇〇〇である。
西のヤクザは、宗介との騒動で調子を落としたみたいだった。現在、林水先輩がトップである。
宗介は、林水先輩をアシストした後、動きなし。沈黙を保っている。
だが、南場に入って状況が一変する。いきなり、北のヤクザがわずか四巡で倍満(ばいまん)をあがった。
林水先輩は、親だったので八〇〇〇点の支出である。いきなり、得点がひっくり帰る。
四六〇〇〇点対三〇五〇〇点、その差一五五〇〇点、かなりピンチな状況だった。
「いよー、兄ちゃん。さっきまでの勢いは、どうしたのかなー?」
林水先輩は、ヤクザの嫌みにまるで動じない。何か考えているようで黙ったままだった。
そして、かなめの隣りでも、陣内が苦い顔をして見つめていた。そして、ボソッと呟いた。
「あとで、ぶっ殺してやらぁ……」
確かに、そう呟いたのが聞こえた。
背中に寒いモノが走る。メチャメチャ殺気のこもった声だった。
かなめは、あらためてこの陣内という男が、ヤクザだと認識させられた。
「次ぃ、行こうか。兄ちゃん」
ニヤニヤした顔で言う。
次は、宗介の親だった。宗介は、どうにか西のヤクザから七七〇〇点をあがった。
これで、一七二〇〇点。少し、希望が見えてきた。
だが、次の局、また直ぐに北のヤクザが安い点であがる。西のヤクザからの、露骨な差込である。
「ああっ、もう。何やってんのよ……」
かなめは、段々と不安になってきた。
北のヤクザの点数が、四七三〇〇点で、先輩が三〇五〇〇点で、宗介が一七二〇〇点。
救いと言えば、二人とも振り込んでいないことくらいだ。
「おいおい、兄ちゃんら。あと二局しかねえぜ、大丈夫かよ」
「貴様は、黙っていろ」
宗介に睨まれて静かになる。高校生に凄まれるヤクザ、何だか情けない。
もっと、威厳を持ってほしいものである。
ゲーム再開。南場三局である。すると、また北のヤクザがあがった。
今度は、満貫の自摸だ。これで、先輩と宗介は、四〇〇〇点の支出である。
ヤクザの点は五九三〇〇点、先輩が二六五〇〇点、宗介が一三二〇〇点である。その差三二八〇〇点、もはや絶望的である。
その時である。陣内が鬼のような形相で立ち上がろうとしていた。
だが、その姿に気付いたのか、林水先輩は手で「来るな」と制する。
「チッ、あんの馬鹿めらが……」
そう言うと、陣内はかなめの隣り座った。
既に、コーラは温くなっていた。
「続けようか……」
顔の前で、両手を組むと静かにそう言った。その嫌に冷静な言葉に、陣内もその場にいた誰もが息を呑んだ。
そして、宗介もその言葉に頷いていた。

<後編につづく>


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