軽々しくいこう! 20「開けずに中身を見る方法」


前回からの続きです、一応。
件名とメールアドレスを確認するためにはどうすればイイか。
答え:メールを開けばいい。
これが正解ですが、正解がいつも正しいとは限らない。今回に限っては×。厳密には「条件付きで」ですけど。
メールを開かないと中身が判らない。当たり前ですね。けど迂闊に開ける訳にはいかないのです。

理由その壱:ウィルスが入ってたら……
今は開けただけでウィルスに感染するメールもありますから、用心に越した事はありません。さすがに受信しただけで感染するのはないと思いますが。
対ウィルス用ソフト&最新のウィルス定義ファイルを持っていても、すぐ「開ける」のは無用心が過ぎます。

理由その弐:相手に教える事になるから
名前までは知りませんが「相手がこのメールを開けましたよ」と知らせてくれるメーラーの存在を聞いた事があります。
『メールを開ける=このメールアドレスを現在進行形で使っている人がいる』と相手に教える事になります。つまり、スパムが再びやってくる。
こっちが不利になる情報を、わざわざ教えてやる義務はない!

理由その弐.伍:相手に教える事になるから・弐
中身は同じなんですが「教え方」が違うので。
最近のHTMLメールは画像が添付されて「サイトのようなデザインのメール」が見られる。そういう形式で送る人も多いですし、初期設定がコレになっているメーラーもあります。
が、全画像をメールに添付していたら、データ量が膨大となってしまいます。
そこで、メールが開いて画像を表示しようとすると、ネット回線を通じて画像を「アップロードした所から呼び出して相手環境で表示させる」HTMLメールが登場。こういうメールは「オンラインでご覧下さい」と註が出るのですぐ判ります。
一見文字しかないメールでも、ほんの小さな画像が表示されるようになっていたり、画像データオンリーのメールだったというケースもあるので、注意が必要です。
こうすると『この画像がこのメールアドレスの主から呼び出された=このメールアドレスを現在進行形で使っている人がいる』と相手に教える事になります。つまり、調子に乗ったスパムが何度もやってくる。
重ねて言いますが、こっちが不利になる情報を、わざわざ教えてやる義務はないのだ!

じゃあ一体どうすればいいのか。開けなければメールの中身は判らない。でも開けてはいけない。矛盾したジレンマとはこういうのを言うのである……と思う。
そこで今回のタイトル「開けずに中身を見る方法」が出てくる訳であります。前振りが長過ぎてゴメンナサイm(_ _)m。
……と申しましても、そんなご大層なモノじゃありません。「知ってる人は知ってるが知らない人は知らない」というレベルに過ぎないので感心されても困りますし、その程度で自慢すんなと怒られても困ります。


まず。見たいメールをクリックして指定。重ねて言いますがダブルクリックして開かないように。次にそのメールの「ソース」を見るのです。
※この「ソースを見る」という行為だと、メールを開けた事にはならないのです。開封前が太文字。開封後が細文字で表示される設定ならすぐ判ると思います。
これはメーラーやそのバージョンによってやり方が随分異なります。お使いのメーラーで確認して下さい。
ちなみに利用者が多いであろう「Outlook Express」で説明しますと、WINDOWS版の場合は「メール指定→右クリック→プロパティ→詳細→メッセージのソース」。Macintosh版の場合は「メール指定→(上部メニューの)表示→ソース」です。
そうすると、よく判らないアルファベットや記号がズラリと並んだ文字群が見えると思います。それが「ソース」と呼ばれる物です。
この場合の「ソース」とは出所・源を表すもの。半角英数の組合せで作られる特別な文字データに変換して画像や文字をやりとりをするのが電子メールなのですが、その「変換した」文字群の事です。
でも、真っ先に注意するべきは、その中にある<From:><To:><Cc:><Subject:>の4つだけ。
<From:>は差出人。<To:>は宛先。<Cc:>はカーボンコピー。<Subject:>は件名の事。ココをチェックすればいいんです。<From:>や<To:>はメールアドレスだけで充分です。
これらを前回述べたように登録すればいいのです。難しくないでしょ。
※この他にも<Sender:>というのがあるのですが、これは差出人とは違うアドレスから配信された事を表わします。メーリングリストなんかに多いですね。ま、あんまり登場しないと思いますので、軽く豆知識程度に。


あからさまなタイトルや中身まで英文ならともかく。そうでないなら本文を読まないと本当にスパムか否か判断できません。
海外(特に英語圏)から出された(っぽい)ものであれば、ソース中の英文を読めば内容は判ります。そこに本文がそのまま書かれてます。翻訳ソフトを使えば多分判りますから問題ナシ。
でも日本語のメールなら、件名まで「特別な文字データ」になっている可能性も大。そのままでは人間には読めませんし、何がなんだかワケ判りません。
こんな時Macintoshユーザーな管理人は『StuffIt Expander』という解凍ソフト(無論フリーウェア!)を使います。
壱:ソースの内容総てを「コピー」してテキストエディタに「ペースト」して保存。この時名前は半角英数で入力する事を推奨。「.txt」という拡張子も忘れずに。
弐:そのテキストファイルをStuffIt Expanderで「解凍」します。
参:すると『????????.txt.attachment00』というファイルができます。添付ファイル付きメールの場合は『????????フォルダ』というフォルダになり、その中に添付ファイルと一緒に入ってます。
肆:ファイルの『.attachment00』部分を削除してからそのテキストファイルをブラウザの「開く」で開ける。
すると、本文部分がちゃんと読めるじゃありませんか! 原理までは知りませんけどね。そんな事知らなくても使う事はできますから、深く考えなくてもオッケーです。
※直接テキストファイルを開いても構いませんが、UTF-8という文字コードが認識可能でないならブラウザで開ける方が確実です。UTF-8未対応のテキストエディタも多いですから。
WINDOWSの方は『Aladdin Expander(無論フリーウェア!)』で同じようにやればできます。WINDOWSの方は詳しくないんで微妙な差違が出るとは思いますが。
けど、いちいちテキストエディタにコピペして……とやるのは面倒なので、それ専用の文字化け改善ソフトを使う方が早いかもしれません。
WINDOWSには『MBaker2』。Macintoshには『MailKanjiFixer』などのソフトがあるので、それを勧めます。どちらもフリーウェアですからね♪
……もっとも。これでも見えないメールもあります。その際は素直に諦めましょう。
※なお。そうしたメール本文中にある「配信を中止される方は<qwertyuiop@asdfgh.jp>まで」のようなアドレスにメールを送ってはいけません。これも上で述べたように『返信がある=このメールアドレスを現在進行形で使っている人がいる』と相手に教える事になりますからね。


最後に。このテクニックはあくまでも「メーラー」専用でありまして、ブラウザを使ってやり取りするものには不向きか、できません。その辺はどうかご了承をm(_ _)m。


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