軽々しくいこう! 19「スパムは人任せにしない」


インターネット・電子メールというものが一般に浸透してずいぶん経ちます。
浸透度合いが進むに連れて広まってきたのが「スパムメール」というヤツでございます。
メールアドレスを持っている人であれば、毎日のようにやってくるスパムメール。
鬱陶しがったりうんざりしていたり激怒していたり悟ってしまったりと、人によってリアクションは様々でしょうが、貰って嬉しい物ではありません。
その内容で多いのは「妙な出会い系」「コピー・レプリカ商品販売」「違法薬物販売」かな。
いくらインターネットの通販をする人口が増えつつある昨今。こういう所を通じて売られる物に胡散臭さを感じられるようにならなくては、今の世の中安全に生きてはいけません。
それはともかく。一つ二つならまだしも、それが二桁になり、さらには三桁にまでなると、もう一種の「公害」
そんな世の中を見通して、最近はメールサーバーそのものや、メーラー自身に「対スパム機能」が搭載されているものもあります。それら自身になくとも「対スパム」機能を加えるソフトも割と安価で市販されてたりフリーウェアでダウンロードできたりします。
ですが。こういう対策はいたちごっこになるのが世の常。やっぱり最後は人間の手――自分の手で行なわねばなりません。
つまり、メーラーの機能をフル活用するって結論になっちゃうんですけどね。


さて。これら「対スパム」作業を人力で行なうには、やっぱり知識と勘が必要です。
知識と申しましても、そんなに身構える事はありません。理屈自体は非常に単純なので難しくはありません。
勘と言っても経験に裏打ちされた物でなく、単純に「第六感」程度で充分です。
何故かというと、メーラーの「仕分け機能」を使うからです。ソフトによっては「フィルタ」「アシスタント」「振り分け機能」「ルール」とか言いますけど、中身は同じです。
まず。「いるもの」を入れるフォルダ「いらないもの」を入れるフォルダを確保します。新規に作るのが手っ取り早いと思います。
いるもの。例えばよくメールをやり取りする人のメール。好きで取ってるメールマガジン。いろいろあるでしょう。
いらないもの。上で取り上げた物以外。いらないにも段階はあるでしょうけど、とりあえず一まとめに。
いきなり細かく仕分けようとするなんて絶対無理ですから、まずは二分する事から覚えましょう。できる事からコツコツと。コレ基本。
まず「いるもの」。こっちは簡単です。相手のメールアドレスを登録すればいいんです。
ソフトによってイロイロ用語が違いますが「相手がこのメールアドレスだったら『いるもの』フォルダに移動させる」ように設定すればいいんです。
さすがに日本語でパソコン使ってる人ならメーラーも日本語でしょうから、その辺は自力で読解して下さい。


大変なのは「いらないもの」の設定です。「いらないもの」判断基準をどれにするかで総てが決まります。
まず宛先(To:)に自分のメールアドレスが入ってないもの。そしてカーボンコピー(Cc:)にも自分のメールアドレスが入ってないもの。こんなメールは要りません。
自分に用事があるのにそんな妙なメールを送る人を信用しないのは、決して薄情な対応ではない。うん。
……なので「どちらにも自分のメールアドレスが入ってない物が来たら『いらないもの』フォルダに移動させる」よう設定します。
ただし、コレはブラックカーボンコピー(Bcc:)には通用しませんので注意が必要です。
で、次。日本国内でしかメールのやりとりをする気がない人の場合は、相手先のメールアドレス(From:)の末尾が「.jp」「.com」「.net」「.to」ではない物。コレも『いらないもの』扱いにしても大丈夫でしょう。
これ以外にもたくさんあるのですが、日本国内の身元がハッキリしたメールの場合、ほとんどこの4つのどれかにあてはまりますから。まずはこれで行きましょう。
……なので「相手が『.jp』『.com』『.net』『.to』で終わるメールアドレスではない場合『いらないもの』フォルダに移動させる」よう設定します。
意外に思えるかもしれませんが、コレらをやるだけでも結構違ってきます。
サイトやブログをお持ちでないのなら、これだけで充分ですね。「いらないもの」をたまにチェックして『これはいるわ』という物を見つけるくらいで。
問題はサイトやブログを持っていて「初めての方からメールが来る確率がある」人
スパムとそうでない物を区別するには、まずスパムメールを知る必要があります。
見るからに「あ、これはスパムだな」と判るものが来たら、そのメール送信者のアドレスを登録してしまえばいいのです。
メールアドレスというのは数え切れないくらいあります。なので、登録をするのは「@」以降(ドメインといいます)にした方がいいですね。
しかし。これも問題がありまして。
利用者の多い『@yahoo.co.jp』『@yahoo.com』『@ybb.ne.jp』『@mail.goo.ne.jp』『@hotmail.co.jp』『@hotmail.com』などなどなどなどのフリーメールのアドレス。
こういったドメインを「いらないもの」へ登録してしまうと、「いるもの」へ登録した物とゴッチャゴチャになりかねないのです。このケースならアドレスの全部を登録するのが無難でしょうね。
ですが。中にはメールに細工をして、メーラーに「相手のアドレスがありません」と思わせてしまうケースもあります。
そんな時には「件名(Subject:)」を登録しましょう。これはちょっと頭=第六感を使いますけど、辛抱して下さい。
スパムの件名は膨大ですが結構パターンがあります。アドレスがたった一文字違うだけで件名と内容が全く同じスパムなんて腐るほどありますから。
なので件名を丸ごと登録してもいいし「この単語は!」と思った物を登録するのもイイです。その辺が「第六感」の使いどころです。
……知っている人がその単語を件名に使ってこないという補償はありませんけど(苦笑)。
そういう時には「優先順位」をつければまず大丈夫。大概のメーラーそういう事できますから。
注意するのは、できるからといって、あまりに細かく設定しない事。条件が重なりあってゴッチャゴチャになりやすいですから。まずは「いるもの」「いらないもの」の二つに分ける事からスタートしましょう。


これまで「スパムか否か」を分ける方法を書きましたが、こっちから出すメールをスパムと思われないように勤めるのも、大事な事であります。
まず「はじめまして」「管理人様」「ありがとうございました」「おひさしぶりです」という件名のスパムが多いから、このテの「ありきたりな」語句は使うべきではありません。
スパムと間違われにくいと思われるのは、件名に相手の名前(ハンドルネームでも良いけど)を日本語のフルネームで書く(もちろん最後に「様」をつけて)事。
サイトの管理人さんへのメールであれば「××××(サイト名)管理人様」とか。そこまで限定した名前であればスパムと充分区別がつくでしょう。
ハンドルネームがココの管理人のようにアルファベットでないなら、ぜひそうするべきです。
ちなみに管理人の場合は「××××(サイト名)管理人様」が多いですね。慣れてくれば「KRIFF→○○○(ハンドル名)様」で。このサイトからの案内であれば「『それって貴重な個性かも!?』より」にしてますから、多分大丈夫。
このように「限定した」名前を使う件名であれば、受け取る側も分かりやすいと思います。……この手法が後々悪用されない事を祈りたいですが(^_^;)。
もっとも。何度もやり取りしている人であれば、素直な件名にしてますけど。


もちろん、上に書かれている事をやっている方も多いでしょう。「そんな事か」と呆れる方も多いでしょう。

でも。「そんな事」すらやっていない方が世の中には多いのです!!

自分の身は自分で守るという、生きて行く上での基本中の基本。ちゃんとやっとけー。
次は、この内容をやるのに向いているテクニック――というほどご大層じゃないけど――のご紹介。


文頭へ 進む メニューへ
inserted by FC2 system