『作りもののリブル・ラブル 後編』
稲葉瑞樹の表情は、あからさまに悪いものになっていった。
肉体的な疲労の蓄積。あからさまな睡眠不足。青白い肌色は乾いて吹き出物がちらほらと。髪の毛は張りをなくし毛先がほつれ。とろんとした目の下に濃い隈を作り。ろくに食べていないのか頬をげっそりとさせて。
このままだったら救急車で運ばれかねない、見事なまでの不健康っぷりである。
しかし彼女の目だけは力強く爛々と輝き、指先だけは力一杯動いている。時折「ふふふ」と小さく笑う様が喩えようもなく気持ち悪い。
これまでは気の強さゆえに友人が少なかったが、今度はこの不気味さでクラスメイトすら近寄れない。そんなオーラをぷんぷんさせ、ノート・パソコンと格闘している。
かちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃかちゃ……。
キーを叩く小さな音が昼休みの教室に深く静かに響いていた。
やがて、
……かちゃかちゃっ。
音が止まった。気になったクラスメイトの何人かがそろりと視線を彼女に向ける。
すると、音と同時に彼女の動きも止まっていた。それこそ音と同じようにピタリと。
いや。止まってはいなかった。肩が小刻みにぴくぴくと動いている。いや、震わせているという方が正確か。
「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」
押し殺したような含み笑いが瑞樹の口から漏れている。視線を向けていたクラスメイトは「見なかった事にしよう」と言わんばかりに彼女から視線を逸らす。遠ざかる。離れていく。
しばらく経ち。授業が始まっているにもかかわらず、瑞樹の出す不気味なオーラのせいで自分の席につけないクラスメイトが何人か出ている事にすら彼女は全く気づく事なく、ノート・パソコンの液晶画面を見つめていた。

同日放課後。そんな状態の稲葉瑞樹がかなめの前に姿を現した。
かなめや恭子はもちろん、戦場での殺気を知る宗介ですら、彼女の不気味さに一歩後ずさったほどだ。
「ちょっとつき合ってくれない? おごるから」
前半部分だけだったら即答で断わっていただろうが、最後の一言で三人はついて行く気になった。どこかいかがわしい雰囲気を感じ取ってはいたが。
駅前の喫茶店に入って適当に注文してから、瑞樹は鞄の中からノート・パソコンを取り出した。
「まぁ一応あんた達二人には断わっておこうと思ってさ」
「断わるって?」
電源が入り、鈍い音がして起動するパソコンの液晶画面を見ている瑞樹に、かなめは訊ねた。
「……小説の新人賞に応募しようと思って」
『新人賞!?』
返ってきた答えにかなめと恭子が綺麗にハモる。かなめの隣で首をかしげるのは、例によって宗介だ。
ここで訳の判らないボケ発言をして話が脱線する事は目に見えているので、誰も彼に話を振ろうとしない。
瑞樹は鞄の中から新たに何かの紙を取り出すと、それもテーブルの上に置いた。
『富士川ノベルス 新人大賞原稿募集』
その紙には太めの明朝体でそう書かれていた。
「富士川(ふじかわ)ノベルスかぁ。知ってる知ってる」
何かを納得したような恭子曰く、
「ここって中高生ターゲットのファンタジーとか、SF小説とか、学園モノとか、そういう小説出してるトコでしょ? ライトノベルだっけ?」
「そうそう。一般向けじゃないけど、注目度は決して低くないし。まぁ最近はオタク向け? みたいなのも多いんだけど」
随分前の新聞で、こうしたライトノベルと呼ばれる小説を原作として、様々なメディアで展開させるビジネスモデルがどうのという記事を見た覚えはあった。
特にオタク層は自分の好きな物には惜しみなくお金を注ぎ込むので、当たれば大きな儲けに繋がるのだ。
もっとも当たり外れの差がかなり大きく、ハッキリ言って分の悪いバクチよりタチが悪いとしか思えなかったが。
小説を書いて投稿し、運良く賞を獲り、人気が出てあわよくばそんなメディア展開に乗っかるという、いわゆる「目指せ未来の大作家」といったところだろう。
世の中そんなに甘くないと言っても、挑戦しなけりゃ始まらない。臭くて陳腐なセリフだが、それが若者の特権なのだ。
瑞樹の話を聞いて、彼女のこれまでの不可解な行動の総てをかなめも理解した。だが、
「さっき『断わっておく』って言ってたけど、ひょっとして……」
嫌な予感がしておそるおそる口を開いたかなめだが、
「察しが早いわね、カナメ。あんた達をモデルにしたの」
かなめと宗介の二人を目で指し、とんでもない事をサラリと言ってのける瑞樹。そこには負い目も罪悪感も申し訳ないという気持ちだってこれっぽっちもない。
「だって、あんた達っていかにもこのテの話にありそうなキャラクターじゃない」
あるのか? かなめは渋い顔でじっくりと考えてみるが、思いつく訳がない。
「それに物語の書き方とかだと『身近な人をモデルにしてみよう』ってあったしさ。ちょうどいいと思って」
そんな事で選ばれても困る。かなめの顔が如実にそれを物語っていた。
話しているうちに起動が終わったパソコンをちょちょっと操作し、テキスト・エディタを起動させた瑞樹は、そのままくるりと回して、液晶画面をかなめの方に向けた。
「物語の書き方だと『第三者に見てもらって意見を聞こう』ってあるしさ。お願い」
瑞樹は財布を出して軽く振ってみせた。これでは「おごってやるから読んでみろ」と言っているも同然だ。まさに体のいい脅迫である。
ここまで来てしまった以上仕方ない。それにまがりなりにも自分がモデル。変な風にされていては気分も悪い。
かなめはある程度の覚悟を決めて、画面を覗き込んだ。

そいつはいきなりやって来た。
「日取修三郎(ひどりしゅうざぶろう)の孫の加奈(かな)というのはお前か?」
あたしと同じくらいの男の子が、ぶしつけにそう言った。
こっちは両親が事故死――国連のナントカいう役職の仕事絡みとしか聞いてないけど――して、バタバタして、もう悲しくて悲しくてどうにかなりそうだってのに。
お葬式の真っ最中という場の雰囲気って物を考えない、こんな不愛想な奴の応対までしなきゃならないなんて。
これで見た目が不細工だったらその辺の角材で殴り倒してるぞ。ったく。
「そうですけど、何か?」
「日取修三郎から、お前を守れと依頼された者だ」
そう言ってどこからか出したのはビデオテープ。何。これ見ろとでも?
お葬式が終わって家に帰ってから、泣くヒマすらなくテープを再生してみる。
その映像にはニューヨークで暮らしてるあたしのおじいちゃん・日取修三郎が映っていた。隣には一応不愛想な彼も映っている。
『あー、この度はどうも……』
そんなお葬式定番の挨拶で始まった。つか自分の子供が死んでるのにこういう挨拶ってどーよ?
『両親が亡くなって淋しい事だろう。だが、お前は東京を離れたくないと、前から言っていたな。だが東京も今は物騒になってしまった』
いきなり何を言い出す。そんな無言のツッコミを無視してテープは続いた。
『そこで、お前にボディーガードをつけてやる事にした。この設楽良介(したらりょうすけ)はこう見えても戦場育ちで、そこらのプロ顔負けの実力の持ち主だ。頼りになるぞ』
……何じゃその展開。
そのままビデオテープの画面は真っ黒になってしまった。再生が終わったのである。
「そういう事だ。君に拒否権はない」
よこせ拒否権! いくら何でもこんな初めて会った見知らぬ男に生活を引っ掻き回されたくないぞ!
考えてもみろ。思春期まっただなかの女子高生と同居するってかこの男!?
「君の生活に介入するつもりはない。俺は俺で行動し、必要があれば護衛する」
そう言いながら彼の手には黒光りする立派なピストルが。ここ日本だぞ。いいのか?

とりあえず冒頭部分を読んでいたかなめは、よく判らない疲労感に包まれてげんなりとしている自分に気づいた。
この話の主人公が「日取加奈」。相手の名前は「設楽良介」と来てる。
知ってる人がみたらモデルがバレバレな名前である事は間違いがない。
名前がそのまま使われなかったのはとりあえず不幸中の幸いと言っていいだろうが、それにしたってもう少しマシなやり方があっただろうに。
「どう? どう?」
画面から視線を逸らした事に気づいたのか、瑞樹が早速感想を求めてくる。相も変わらず充血した真っ赤な目で迫られるのだから、痴漢や変質者とは別種類の恐怖がある。
冒頭だけで突っぱねては、さすがに瑞樹もヘソを曲げかねない。それだけは嫌である。
こういう厄介な事態とは穏やかかつ相手に傷をつけずに、綺麗にお別れするべきなのである。
かなめは運ばれて来ていたアイスティーをずずずとすすり、とりあえずもう少し読み進めてみる事にした。うまい断わりの文句を考えながら。

このリョースケとかいう男の子。自分の事は全然喋らないし、何考えてんだかさっぱり判らない。まぁ顔は結構いいんだけど。一言で言うなら、変な人?
変人の片鱗その一。あたしが寝てる間の一晩に、家中に高圧電線とか警報装置とか爆弾とか山ほど仕掛けました。もちろんすぐ外させた。
変人の片鱗その二。とにかくあたしの後をピタリとついてくる。どれだけ走っても撒いても離れない。昨日話を聞いてなかったら交番に駆け込んでるぞ。
変人の片鱗その三。すれ違う人一人一人をいちいち疑いまくりました。あたしに声をかけてきた人にはいちいち銃やナイフを突きつけて脅迫するもんだから、何だかあたしの方が疲れた。
変人の片鱗その四。誰かの忘れ物らしき傘とか鞄とかを異様に警戒しまくって、仕掛け爆弾だって電車や喫茶店で大騒ぎを起こした。
変人の片鱗その五。でも見た目はいい男なので、年上のOLに逆ナンされてた。でも「つき合わない?」という誘いを「用事があるから断わる」って真顔で返答するのはどうかと思う。
変人の片鱗その六。これらの事を全部丸一日でやらかしてくれた事。……なんつーか、ここ日本だって判ってないだろ、この男?

そこまで読んで、かなめは思わずププッと吹き出してしまった。
日本に来たばかりの宗介は、本当にこんな感じだったからだ。数時間に一回は物事を戦場基準で判断し、平和な日本で「自爆」しまくっていたのだ。
まだ一年にも満たないほどの過去なのに、もう十年以上も昔のような感覚で、どことなくしみじみとしてしまうかなめ。
「なんか昔のあんたみたい」
「失礼な。俺はここまで節操がない訳ではないぞ。節度を持って自重している」
「どこがよ。これほとんど全部あんたがやった行動そのまんまじゃない」
どこか納得の行かない様子の宗介に、かなめが得意そうな顔で答えている。
こうしてフィクションの物語としてみれば苦笑いで済む事であっても、かなめの場合は実際に巻き込まれているのである。彼女は心の底から「日取加奈」に感情移入かつ同情していた。
だが。かなめはそう思い直す。
いくら『身近な人をモデルにしてみよう』と言っても、これではモデルというよりも自分達の行動をそのまま小説にされているみたいで、あまりいい気分はしなかった。
ノン・フィクション小説や実名小説じゃあるまいし。もう少し色々とアレンジしたり、もう少しひねりを利かせてくれてもいいのではないかと。
何だか頭が痛くなってきたような気がしつつも、一同はもう少し読み進める事にした。

あたしは今、ロープで身体をぐるぐる巻きにされていた。場所はどこかの倉庫か何か。よく判らない。
何かいかにも「ヤクザ〜」って感じの人に捕まってしまったのである。……まぁ理由はすぐに思いついたんだけどね。
例によってあたしに声をかけてきた人をナイフで思いっきり脅しちゃったから。その脅しちゃった人が、いわゆる「そのスジの」方だった訳。
だからこうしてあたしを人質に取ってあいつをおびき出して云々なんて、そんなドラマで使い古されたような事をしようとしている訳である。こいつらは。
でも。いくらあいつがこっちにはた迷惑な事ばっかりして、これっぽっちもボディーガードらしい事をしてないと言っても、さすがに多少の情はある。
あいつがどれだけ強いかなんて知らないけど、ここにいるヤクザさん達約五〇人と対等に渡り合えるほどかどうか。
そこでいきなり表が騒がしくなった。
「か、頭(かしら)、大変でうわあ!」
倉庫内に入ってきた人がものすごい音と共に吹き飛んだ。
なぜなら。妙にごつい大きなトラックが倉庫の扉をぶち壊して入ってきたからである。
そのトラックのスピーカーから声がする。あいつの声だ。
『今すぐに彼女を解放しろ。さもなければ実力行使に移る』
あのバカ。あんな言い方したら、実力行使したくなくたって実力行使するぞ、こういう人達は。
「……こうなったらやっちまえ!」
ああやっぱり。ヤクザ達はトラックめがけて持ってるピストルをバンバン撃ちまくり出した。
トラック相手にピストルはねーだろ、と思ったけど、窓ガラスくらいなら壊せるようで、あっという間にガラスが粉々になる。あの中にいたらケガじゃ済まないよ!
でもトラックから再び例の調子の彼の声が。
『その発砲、交渉決裂と判断した。こちらも実力行使に移らせてもらう』
その時。トラックのコンテナがべこんと盛り上がったのだ。それも内側から。ガンガンとものすごい音がしたと思ったら、コンテナを壊して姿を見せたのはアーム・スレイブだった。
全長八メートルのロボットが倉庫内に現れたのだ。そりゃヤクザ屋さんは驚くわ。
そのロボットはこめかみの辺りからババババーッと機関銃の弾を撃ちまくっている。人間相手に。
いくらヤクザ屋さん相手でも、それはないんじゃないかと……うわ、何すんのこいつ!
「てめぇ! この人質が見えねえのか、ゴルァ!」
あたしの頭に銃を突きつけたまま、ロボットに向かって怒鳴るヤクザ。するとロボットは機関銃を撃つのを止めて、こっちに向き直った。
「こいつを殺されたくなきゃそこをどけ! そいつを下りろ!」
もう端から見てても強がってガタガタ震えてるのが丸判りなヤクザ。人質の筈のあたしが逆に同情したくなる程だ。
するとロボットは何も持ってない手をこちらに向かって突き出した。
バチッとものすごい音がしたと同時に、あたしは気を失ってしまった。

気がつくと、あたしは窓ガラスのないトラックに乗っていた。さっきのトラックだ。しかも道を走っている。
「ケガはないか」
ぶっきらぼうな彼の一言。
「君が撃たれる訳にはいかなかったので、電気銃を使用して気絶させた」
……まぁ助けてもらって言うのもなんだけど、ここ日本なんだけど。あんなロボット持ち出してきたら、警察や自衛隊が黙ってないでしょうに。あたし共犯で捕まるなんてゴメンよ?
「問題ない。ASとコンテナはあの倉庫で爆破処理した。もうネジ一本残ってはいない」
何かツッコミどころが多すぎて、どこからツッコミを入れればいいのか判らないんですけど。
「あのヤクザ達も始末はつけた。もう君を狙う事はないだろう」
「し、始末って……まさか殺したの!?」
「一まとめにして警察署の前に置いてきた」
な、なんだ。良かった。そうホッとしたのも束の間、またこいつの問題発言が。
「ああいう反社会的な人間に容赦する必要があるのか?」
何かツッコミどころが多すぎて、どこからツッコミを入れればいいのか判らないんですけど。
「俺は、君が無事ならそれでいい」
これまで散々な目に遭わされまくったけれど。静かにそう呟く彼の横顔がカッコイイと思ってしまったのは、一体……。
「書類上だけとはいえ、俺は君の兄になるからな。何かあったのでは死んだ養父母に申し訳が立たない」
しかし。再びの問題発言であたしの頭は真っ白になったのだ。
「戦場育ちの孤児だった俺を、君の両親が養子にしたのだ。聞いていなかったのか?」
聞いてねーよ! これっぽっちも! つかおじいちゃんもそういう事はちゃんとビデオで言っといてよ!
「こんな事がまたあっては困るからな。君のボディーガードは当分続けさせてもらう」
続けるな! 元はと言えばあんたのせいでしょ!? こんなボディーガードも義理の兄もいらないわよーっ!
……というあたしの心からの叫びは、誰も聞き届けてくれそうにはありませんでした。

何となくダラダラと最後まで読んでしまったかなめ。それを確認したかのように、
「で、どうだった?」
と瑞樹が問うてくるが、どうも何もないのだ。
他人の文章の上手下手を語れる程自分も文章を書ける訳ではないが、明らかに「素人が書きました」的な物はひしひしと感じていた。
しかしそれを差し引いたとしても、問題は山積みだ。
設定や描写を始めとしてあらゆる物が説明不足だし、ストーリー展開があからさまに唐突で強引すぎるし。最初から最後までしっちゃかめっちゃかな上に盛り上がりというものがない。
強いて言うなら「訳が判らない話」という言葉がしっくり来るとしか言えないのだ。
素人であるかなめでもそう思ったのだから、プロが行う審査を通るとは思えない。
それをどうやって穏やかかつ傷をつけずに伝えるか。
口下手まではいかないものの、決して雄弁とは言えないかなめは自分の脳みそをフル回転させていた。苦手な理科と国語の試験の時以上に。
うなって考え込んでいるかなめの脇で、宗介も首をひねっていた。
あれだけ色々と専門的な知識――宗介曰く「一般常識レベルだ」らしいけど――を聞いてきたというのに、肝心の小説にはろくに使われた形跡がないのだから仕方ないかもしれない。
教えた側としては、もう少しちゃんと使ってほしかったろうに。かなめは心の中で「ご愁傷様」と呟いた。
「ところで……」
宗介は重く口を開いた。
「俺は千鳥の弟になるのか、兄になるのか?」
どこをどう読めばそんな言葉が出てくる、この大バカ野郎が。
「現実の言い逃れとフィクションの内容を、ごっちゃにして信じ込むんじゃないわよ」
間髪入れずに振り下ろしたかなめの拳は、やはりいつものキレがなかった。


瑞樹が投稿した小説はもちろん落選した訳だが、それによって彼女が「あんた達少しは慰めろ!」と逆ギレして当り散らしたのは言うまでもなかった。

<作りもののリブル・ラブル 終わり>


あとがき

リブル・ラブルとは「混乱した話」「訳の判らない話」という意味です。
過去同名のテレビゲームがありましたが、あちらの綴りは“Libble Rabble”。左右2つのレバーで操作するゲームなので「左(L)と右(R)」という意味を持たせたかったそうです。

今回の主役は(ある意味)猪突猛進娘の稲葉瑞樹さんです。
自分に都合のいい事は全部幸せで、自分に都合の悪い事は全部不幸せ。こういうキャラって動かしやすいからね、割と。
まぁアクが強い分周囲がこの子に振り回されて終わり、という話になりかねんという諸刃の剣。取扱注意です。
こうしたSSもそうですが、自分の想像だけでは限界があります。実話を元にしたり実在の資料を元にしたりとネタの確保は大変重要です。
何せほら。実話には著作権がありませんし(苦笑)。ほどほどなら問題ないでしょ。
そういった事をサラッとやってるように見えますが、玄人素人問わず小説家さんはとっても大変なんだよというのが伝われば。

実はこの話。大まかなプロットそのものは4、5年前にできてたんですよね。どうしても話を膨らませられなくて。
でもこの度こうして日の目を見る事が出来ました。お蔵入りしなくてよかった(^o^)。

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