テーブルトークリプレイ
『大神ぬきの午後 その参』

【巴里華撃団・出撃!】

DM:それじゃあ、ロベリアと大神さんはシャノワールに来た。ってトコで、大神さんのアパートへ行っていたエリカたちと合流する。
エリカ:あ。大神さんだ〜。では、再会のダンスを……。
ロベリア:しなくていいからとっとと来い。
DM:では、再び指令室。ロベリアの一件を伝えるって事でいいね?
ロベリア:ああ。ところで隊長は?
DM:風邪引いてるのに走り回っちゃあ気分も悪くなるよ。この場にはいるけど、額に氷のう乗せてる。
コクリコ:見た目がギャグだね(笑)。
グリシーヌ:風邪が悪化したんじゃないのか?
DM:かもね〜。
ロベリア:とりあえずエリカ。「治療」の技能使ってくれ。
エリカ:言われるままに取っちゃったんで、使い方知らないんですよ、コレ。
DM:コレはいわゆる応急処置みたいなもんなんだ。1つの戦闘で失ったHPを回復させるものなの。最大3ポイント。
エリカ:なるほど。コレがエリカの能力なんですね。
DM:そういう事。判定はD20を振って知力以下を出せば成功。ただし、20が出たら逆にケガするからね。そのつもりで。
エリカ:はーい。……あ。20出ちゃいました。
エリカ以外:バカ――――ッ!!
エリカ:(ルールブックを見て)え〜と。D3ってどのダイスです?
花火:ああ。それはD6とかで代用するんです。1・2なら「1」。3・4なら「2」。5・6なら「3」って事になるんですけど。
ロベリア:頼むぞ〜。
エリカ:……あ。6ですぅ(汗)。
グリシーヌ:……最悪。
コクリコ:あんたってヤツは。
ロベリア:この役立たず! HPが1になっちまったじゃねーか!!
DM:ホント、マンガみたいな事をやってくれたね〜(笑)。ちなみにそのケガは「治療」技能じゃ治せないからね。
ロベリア:ガ〜ン。誰か、回復アイテム持ってないか!? ポーションとか。
DM:あるよ。この場合は栄養剤って感じかなぁ? 僧侶魔法の「キュア・ライト・ウーンズ(軽傷治癒)」並みだから、治るのはD6プラス1ね。
ロベリア:よし……ってどうしてココで1が出る!? 2ポイントしか回復しないじゃないか。
コクリコ:踏んだり蹴ったりだね(笑)。
花火:自業自得とは……言わないね(笑)。
DM:それじゃあ話を進めよう。実はだね。グラン・マの方で一つ情報を掴んでるんだ。
グリシーヌ:どんな情報だ?
DM:昨日来てたウーさんなんだけど、実は数日前に「怪しい人影」に拉致られたっぽいんだ。
コクリコ:なになに、怪しい人影って?
グリシーヌ:なるほど。隊長とロベリアがさっき出会ったのは偽者の可能性があるな。 
DM:人のセリフ取らないでよ。いくらお約束だからっていっても、そういう事を言うのはこっちの役目なんだから。
ロベリア:それで? その怪しい人影とやらはどこに行ったんだ?
DM:巴里の西側に行ったのは確認している。
エリカ:西側って?
DM:じゃあ、巴里市街地の地図を出そう。(そう言って地図のコピーを広げる)。
グリシーヌ:西側か。じゃあ「ブローニュの森」だな。
コクリコ:何を根拠に?
グリシーヌ:まず今回のタイトルが「大神ぬきの午後」。これは間違いなく「狼たちの午後」からとっていると思われる。そして、中国人の名前がフー・ウールゥと来ている。
エリカ:それが?
ロベリア:なるほどね。英語のWOLF(ウルフ)のアナグラムか。
グリシーヌ:狼といえば森だろうからな。
DM:あ。やっぱりバレた。相変わらずの勘ですねぇ。
グリシーヌ:なに。DMがこのシナリオを作ったのは昨日の夜からだろう。短い時間で考えつく事など、結構単純なものだ。
コクリコ:パターン読まれまくり。
花火:というか、こういう読み方って嫌がられますよ。
ロベリア:読まれる方が悪い。こうなればとっとと出撃。
DM:HP3で?
ロベリア:すみませ〜ん。ポーションもう1本下さ〜い。
DM:わかったわかった。HP満タンにしていいから。大神さんはちょっと熱出てきちゃったんで、出撃は無理。5人でどうにか頑張ってほしい。
グリシーヌ:では、隊長代理を誰がつとめる?
花火:副隊長決定イベントはまだなんでしょう?
コクリコ:必然的にグリシーヌかロベリアになるんじゃない?
エリカ:やっぱり、手慣れてる人がやるのが一番いいんでしょうね〜。
DM:じゃあ、適当に決めといて。そういう事をやっている間に光武Fをエクレールに詰め込んで、れっつらごーと行きましょう。
エリカ:ちょっと待って下さい。武装とかどうなってるんです?
コクリコ:そっか。D&Dの世界にマシンガンなんてないしね。
そこで、みんなとしばし相談。ルールブックを繙いてローカルルールを急遽作成。ええ。最初に決めるの忘れてたDMが悪いんです。
エリカのマシンガンはヘヴィクロスボウ(攻撃力2D4。D4を2つ分の意味)ベース。ただし、命中判定の時に19か20(修正は除く)を出したら、クリティカルヒットという事でダメージは倍。ちょっと強すぎるとも思ったが、マシンガン自体が結構強力な武器なので、まあ「クリティカルならいいだろう」という事になった。
ちなみにロベリアの爪はロングソードより若干劣る(攻撃力D8マイナス1)扱いであっさり決まる。
必殺攻撃は自分のHPのいくつかを使ってもらう事にする。つまり、武器のダメージ×減らしたHP。減らすのは命中判定前(だって、命中後にすると、ギリギリまで減らしてダメージ10倍、なんてやられたら1ラウンドでカタがついちゃう)。減らすほどダメージは大きくなるが、次の攻撃で倒されるかもしれない。ハイリスク・ハイリターンの方法である。これなら連発もそうそうしないだろう。
エリカの場合は自分以外の回復したい人数分HPを減らすということで落ち着いた。ちなみに回復するのは「キュア・シリアス・ウーンズ(重傷治癒)」の2D6プラス2。
そして、全員光武に乗っている間はHPにプラス10。ACにマイナス2(ACは低い方がいいのだ)。THAC0もマイナス2。武器のダメージ、セービングスローは変更ナシ。回復アイテムとしてポーション(「キュア・ライト・ウーンズ(軽傷治癒)」扱い)を2つ。HPが0になれば死亡ではなく即撤退。
D&Dルールを守りつつ「サクラ3」風にするってのも結構大変ですし、かなりアバウトです。ま、真っ当なプレイヤーから見れば、かなり邪道ですけどね。
そんな彼女たちは、だいたいこんな感じ。
DM:相談も終わったところで整備を含めて夜になりました。じゃあ出発。はい。ブローニュの森に着いた。
ロベリア:早!
DM:こういう事はちゃっちゃとやるものだよ。
コクリコ:ところで、ボクたちは今光武に乗ってるの?
DM:乗ってる事は乗ってるけどね。それに、少なくとも見える範囲にポーンとかの姿はない。
グリシーヌ:では、このまま探索するしかなさそうだな。
DM:じゃあ、森の中に入っていく訳か。隊列とかどうする?
ロベリア:(全員のキャラクターシートを見比べて)そうだな。グリシーヌと花火が前列。コクリコとエリカが後列。アタシが真ん中。
エリカ:わたしが後ろはわかりますけど、花火さんは後ろの方がいいんじゃないですか?
グリシーヌ:敵が必ず前から来てくれるならな。これならたいがいの方角からの敵に対処できると思う。
エリカ:なるほど。よくわかりました。
DM:それじゃ、特に変更がない場合はずっとその隊列って事で。それじゃ、早速森の中に行く訳ね。
花火:では。北大路 花火、参ります。
DM:ところが、そううまくはいかない。
コクリコ:なんで?
DM:今メルから通信があって、ブローニュの森全体にバリアみたいなのが張られてるみたいなんだ。
エリカ:バリア? 今はバリアフリーの時代なのに。
ロベリア:違うって(苦笑)。
グリシーヌ:じゃあ、バリアを破って突入だ。
エリカ:でも、こっちから「攻めてきたぞ」って宣言する事もないと思いますけど。
グリシーヌ:我々がここにいるのだ。敵も察知しているだろう。
コクリコ:バリアの解除ってできないかな?
花火:解除せずにこっそり入れる所を探すという手もありますけど。
ロベリア:ああ! バラバラな意見ばっかり出すんじゃない!
DM:いいんじゃない、らしくて。でも、各自の意見はまとめてもらおうか。
グリシーヌ:私はバリアの破壊。
コクリコ:こっちはバリアの解除。何か装置とかあるんじゃないかな?
花火:解除せずに、こっそりと地下とかから侵入ってできませんかね?
ロベリア:コクリコと花火の意見は同時にできるな。侵入の後装置を探すって事で。
エリカ:よくわからないので、皆さんにお任せします。
DM:手ェ抜くなよ(笑)。じゃあ「バリアの破壊」か「こっそり侵入」かでいいね。
グリシーヌ:そうだな。
DM:ところでリーダーは?
エリカ:あ。決めてないんじゃないんですか? さっきルールの相談しちゃってうやむやに。
コクリコ:そう言えばそうだ。
グリシーヌ:問題ない。まず私がバリアに攻撃を仕掛ける。手ごたえありなら続ける。ダメのようなら侵入に切り替える。大体、我々が来るのがわかっているのだから、こうしたバリアを張ったに違いない。
コクリコ:そう言えばそうだ。
DM:あんたはどっちの味方だ? じゃあ、グリシーヌは攻撃って事でいいの? 周りは止めないの?
ロベリア:グリシーヌの意見にも一理ある。やってもらおう。
グリシーヌ:わかった。では、光武に乗ったままバリアに向かって攻撃! ……で、バリアのACはいくつだ?
DM:0だけど。頑張ってね。
グリシーヌ:0!? そんなの当たる訳……やっぱり。
DM:バリアは傷1つつかないよ。
花火:では、侵入作戦に切り替えましょう。
ロベリア:最初っからこうすればよかったんだよ。
エリカ:でも、侵入と言っても、どこから?
コクリコ:メルに聞いてみる?
DM:そうだね。基本的に光武は空飛べないし。で、メルから通信が入るよ。
エリカ:どんなのです?
DM:「ここから少し離れた所に、地下鉄の整備通路があります。そこから入ればいい」って。ただし、これだと光武を下りなきゃならない。整備通路はそんなに広くないからね。
ロベリア:光武を下りるのか……ちょっと辛いなぁ。
エリカ:しかし、ここにいても話は進展しませんよ。
花火:では、行った方がいいのでは?
ロベリア:そうだなぁ。バリアのACが0じゃあ何時間かかるかわからんぞ。
DM:じゃあ、地下から行く事にする?
グリシーヌ:仕方ないな。そうしよう。
DM:じゃあ、光武を下りて地下から行くって事だね。装備品は確認してね。魔法は覚えられないから。でも、使ってないからいいか。
花火:問題ないですよ。
コクリコ:敵要塞に潜入。まるで戦隊モノみたい。
ロベリア:確かに。赤・青・ピンク・緑・黒か。なんかなかったっけ? こういうカラーリング。
DM:ないんじゃない? 殆どの戦隊モノって黄色が入ってるし。巴里花組に黄色いないし。
ここでしばらく戦隊モノ談義に花が咲いてしまう。ホントは進行とは関係ない話は止めるべきなのだが、つい乗ってしまう。
わかるとは思いますけど真似はしないように。
ちなみに後から調べた所によると「恐竜戦隊ジュウレンジャー」「超力戦隊オーレンジャー」等、この5つのカラーリングの戦士がいる戦隊は存在するそうです。
2013/02追記:第37作目「獣電戦隊キョウリュウジャー」でメインの5人にこのカラーリングが配置されました。


【普通の(?)D&D】

ロベリア:では、装備の確認。防具はみんな着てるからいいとして、少なくとも明かりは絶対欲しい。あと通信機とかあれば。
コクリコ:5人中4人がプレートメイルだもんね。
エリカ:頑丈です。問題ないです。
グリシーヌ:だが、その分重くなる。1ターン(10分)に90フィート(27メートル)しか動けん。
ロベリア:ポールアックスにプレートメイルだろ? 重すぎなんだよ。
エリカ:たったそれだけなんですか?
花火:単に歩くだけじゃなくて、いろいろ慎重に調べながらの移動ですから。
ロベリア:移動は一番遅い人に合わせるんだよ。この中ではグリシーヌが一番装備が重いから、必然的にね。
DM:そうそう。ま、明かりの方はランタンと油くらいなら用意しよう。あと、ポーションも各自に2個ずつ支給。効果は「キュア・ライト・ウーンズ(軽傷治癒)」扱いのD6プラス1ね。
コクリコ:わーい。も〜け。
エリカ:わたしのマシンガンはどうなるんです?
DM:いいよ。さっき決めた通りで。めんどい。
コクリコ:でも、今ボクたち戦闘服なんでしょ?
DM:そこまでやってられないよ。アドリブ同然なんだから。
コクリコ:はーい。
グリシーヌ:では、行くとするか。
ロベリア:あと通信機とかある?
DM:それは携帯キネマトロンで代用しよう。ただし、地下はちょっと繋がらないと思うよ。
エリカ:携帯電話ですね、ホントに。
花火:ロープとかは要りますかね?
DM:それはそっちで予想して。いくら何でも教える訳にはいかないよ。
花火:そうでしょうねぇ。じゃあ、持っていくのやめましょう。荷物になるし。
ロベリア:普通の冒険なら「ロープ」「鉄くぎとハンマー」「ほくち箱」は冒険の必須アイテムなんだけど……。
コクリコ:あんまり荷物が多いのもねぇ。
エリカ:ロープ? 何に使うんです?
ロベリア:普通の冒険だったら使い道はいろいろあるよ。崖を降りたり、捕まえた人質縛ったり。
エリカ:じゃあ持っていったらいいんじゃないですか? あればあったで便利でしょ?
グリシーヌ:わかるけど、何となくイメージじゃないなぁ。でも、必要になってから慌てるのもなんだしなぁ。持っていこうか?
DM:持っていくなら用意するよ。
グリシーヌ:頼む。
DM:オッケー。とりあえず20フィート(6メートル)分ね。結構かさばるから、身体に巻いてく?
グリシーヌ:それは嫌。何か袋に入れて。
DM:じゃあ、各自準備は整ったね? 再開するよ。みんなは地下鉄の整備用通路に来てます。大急ぎで手に入れた地図によると、広いんだけど特に複雑な道じゃあない(そう言って地図を見せる)。
花火:進むしかないでしょうね。
ロベリア:そりゃそうだ。さくさく行こう。
DM:じゃあさくさく行こう。明かりは一応不自由しない程度にある。でも、ランタンがあった方が明るくていいだろうね。言っておくけど、道幅は二人が楽に並べる広さがあるけど、もし戦いになったら一人だけだね。特にグリシーヌの場合はポールアックスは役に立たない。槍みたいに突いて使うならともかく、振り回すのは言語道断。
グリシーヌ:まぁ仕方あるまい。隊列は、さっき言った通りでいい。ランタンはロベリアが頼む。
DM:それじゃあテクテクと歩く。十字路に来た。ところで、今地図を持ってるの誰?
花火:私ですけど? 一番知力が高いですから。
DM:はいはい(ここでこっそりダイスを振る)。じゃ、地図によると、そこを右。別にまっすぐでもいいんだけど。
花火:はぁ。じゃあ、曲がりまーす。皆さん、はぐれないで下さいね。
今DMがやったのは道を間違えたかのチェック。これにミスすると地図を見間違えてとんでもない方向に行ってしまうという事にした。
こういった場合、ダイスはDMが振る。何故かというと、本人は「正しい」と信じている訳だから。向こうが疑ってチェックしない限りは間違っている事に気づかないしね。ちなみに今回は大丈夫。
DM:角を曲がってしばらく行くと……(再びこっそりダイスを振る)。エリカが前に何かいる事に気づく。
エリカ:何がいるんです?
DM:暗闇の向こうに、ほんのりと黄色く光るものが……。
コクリコ:モンスター!?
グリシーヌ:ポールアックスは……無理だったな。誰か、何か武器を……。
DM:(やべーやべー。最初に遭遇距離と不意打ちかどうか決めなきゃならなかったんだ。距離はD4×10ヤードで、1が出たから10ヤード(9メートル))。もうバレバレだけど、敵だよ。10ヤード向こう。不意打ちのチェックといこうか。こっちは5。
グリシーヌ:何!? どうしてこういう時にそういう数字を……あ。こっちは6だ(笑)。
コクリコ:こっちが不意打ってんじゃん。
DM:今なら引き返して逃げる事も可能だよ。どうする?
ロベリア:構うか。不意を打ってるなら突撃だ。でも、不意を打ってるなら、相手が何かわからないか? 距離は10ヤードだろう?
DM:じゃあ、コクリコにはわかった事にしよう。狼だね。数は3匹。2匹が横に並んで、その後ろにもう1匹(おおまかに状況をメモに書く)。
コクリコ:さっき狼がどうのって言ったから。
花火:こちらには飛び道具を持っているのが二人いますけど……エリカさんのマシンガンはかなりうるさいかも。集まってきちゃいますよ。
エリカ:そうですねぇ。それじゃあわたしは祈ってましょう。
グリシーヌ:おい。せめて後方を見張ってろ。
DM:それじゃあ、戦闘開始ね。不意を打ってるからそっちからね。
花火:では、このウルフAに矢を。ところでACは?
DM:7だけど。
花火:それなら当たりました。ダメージは6点。
DM:おしい。あとちょっとだったのに。
ロベリア:よし。役立たずのグリシーヌをしゃがませて、ウルフBにバーニング・オイル(火炎ビン)を投げつける! ランタンからの火をつけてね。
グリシーヌ:役立たず!? ……事実だけに何も言えん(怒)。
DM:近くに火種がないと火をつけるだけで1ラウンド(10秒)かかるって言いたかったんだけど、あるんならオッケー。命中した?
ロベリア:このために懐中電灯じゃなくてランタンにしたんだ。19なら文句ないだろ。ダメージは……7点。
DM:ウルフBはそれで死んだよ。ちなみにウルフBはこれから2ラウンドの間燃えてるからね。
コクリコ:……って事は、火を見て怯えてない?
DM:確かに怯えてるね。操られてるとはいえ野生動物だから。
エリカ:操られてる?
DM:あ。やべ(汗)。
グリシーヌ:やはり、ラスボスが操っているか。という事は、これから次々と襲ってくるぞ。逃げた方がいいか。
コクリコ:そうかもね。ボクもダガーしか持ってないし。
DM:ちょっと待て。まだウルフたちのラウンドが終わってないよ。……おっ。ウルフAが火を恐れずに向かってきた! 前列にいるのは……グリシーヌと花火か。じゃあ、公平にオープンダイス(みんなに見えるようにダイスを振る事)。奇数がグリシーヌ。偶数なら花火ね。あ。花火だ。
花火:ACは3ですよ。
DM:あ。AC関係ないや。20が出ちゃった。自動的命中。ダメージが……あ。1点。やっぱりプレートメイル恐るべし、だな。
花火:ああ。ダメージを。
次のラウンド。イニシアティブをとれなかった一行は、再びウルフの攻撃を受ける。そのあとグリシーヌが素手で攻撃(その場の裁量でD4の半分のダメージ)してトドメを刺す。そのあと「狼の吠える声が聞こえてきた」と言うと……。
グリシーヌ:冗談じゃない! 狼はだいたいHP10前後(2D8プラス2。平均すると10前後になる)だぞ。大挙して来られたら勝ち目がない。逃げる!
DM:それでいい?
花火:仕方ないですね。
DM:じゃあ、もと来た道を後戻りだね。狼は火を見てびびってるし。
ロベリア:じゃあ、後ろにもう1つバーニング・オイルを放る。落ちればいいから命中判定はいらないだろ。
DM:そうだね。少なくとも、後ろからは来られないね。火の壁作ってとっとと逃げる、か。しょうがないね。
花火:さっきの十字路まで戻りましょう。左に行くと元に戻りますから……。
コクリコ:じゃあ、右に行こうか。こっちからでも行けるし。
DM:じゃ、右に行く、と。
エリカ:なんだか、わたしちっとも活躍できないです。早くマシンガンをバンバン撃ってみたいのに〜〜。
ロベリア:危ないセリフだよなぁ。それでもシスターか?
DM:(ふむ。それじゃあ、彼女にチャンスをやろうか)そうやって歩いているとだね。T字路にぶち当たるんだけど、(ダイスを振る)花火が正面の壁に何か違和感を感じた。
花火:違和感ですか? じゃあ、良く調べてみましょう。D6振って……1。
DM:おっ。巧妙に隠された隠し扉を見つけた。
グリシーヌ:よし、よくやった花火。
ロベリア:じゃあ、さっさと開けよう。隠し扉に罠もないしな。
コクリコ:不用心だなぁ。
DM:隠し扉に罠はない。その自信は正解。簡単に開くよ。罠もないし。
グリシーヌ:中はどうなっている?
DM:ちょっと薄暗いけど。見てみる?
コクリコ:じゃあ、こっそりと覗いてみよう。
DM:覗くんだね? 中は……結構広いね。学校の教室くらいはありそうだ。
エリカ:どうします? 調べます?
ロベリア:う〜ん。こっちも時間が惜しいからなぁ。パスしようか。
グリシーヌ:しかし、気になる事は確かだ。
DM:(開けたんなら入って欲しいんだけどなぁ。しょうがない)そんな事やってるうちに、後ろと右からうなり声みたいなのがたくさん聞こえてきたんだけど。
コクリコ:え!? 狼来ちゃうの!?
エリカ:どうするんです!?
DM:何て言ってる間に狼達は迫ってくる。……んだけど、その隠し扉から6フィート(1.8メートル)以内には何故か近寄って来ようとしない。
グリシーヌ:そうか。ここに近寄れないのなら、ここに入るしかない。行くぞ!
DM:入るの?
ロベリア:しょうがないか。いくら何でもこの数相手はごめんだ。
エリカ:わたしはロベリアさんに着いていきます。
花火・コクリコ:以下同文。責任取ってね。
DM:じゃ、みんな中に入った、と。
ロベリア:扉は開けておくよ。どうせあいつらは近寄って来れないし、退路の確保もある。
エリカ:スゴイ。そこまでは考えませんでした!
ロベリア:考えろ!
DM:それじゃ説明しよう。中に入ってみれば、思っていたよりは明るい。通路より若干って感じだね。中には倒れてる人が5、6人。後はきっちり調べてもらわないと何も判らないね。(そう言って部屋の様子を書く)。
エリカ:倒れている人ですか!? 急いで駆け寄って治療します!
ロベリア:おいおい。罠だったらどうするんだ! 今考えろって言ったばかりだろ!
DM:まぁ、そこはエリカだから(笑)。でも、残念ながら倒れている人は既に事切れている。治療はやるだけ無駄だね。
エリカ:そうですか……。がっくり。
DM:しかし、いきなりその人がエリカを引っ掻くんだけど。ダメージは……ありゃ。1ポイント。
エリカ:なんだ、じゃぁ生きてるんじゃないですか……って事はないですよ! もしかしてゾンビですか!?
グリシーヌ:もしかしなくてもそうだ! それじゃあ倒れてる人って全員……。
DM:お察しのとおり、全員ゾンビだよ。
コクリコ:DMの意地悪〜〜(泣)。
ロベリア:心配ない。ゾンビはトロイから、イニシアティブは絶対とれる。普通の部屋だからグリシーヌのポールアックスも使えるし、エリカのマシンガンだって。あ。エリカ! 出番だぞ。「ターン・アンデッド」が使える!!
エリカ:ああ。それは聞いてます。やっと出番ですね。
DM:じゃあ、戦うの? ゾンビは全部で6体だよ。
ロベリア:やらいでか!
今までの欲求不満(?)が爆発したのか、一同は攻撃をガンガン当てていく。グリシーヌ・花火・コクリコ&ロベリアで見事に3体を倒した(ちなみに面倒なのでゾンビのHPは一律6に設定した)。
さて。いよいよエリカの出番……という所で時間です。続きはまた……。

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