『秘密の行動 後編』
レニの部屋は外出中のマリアの部屋の向かい側にある。
部屋のドアは内側からしか鍵がかからない作りになっているが、鍵はかかっていない。
「……よし、じゃあ、行くぞ」
みんなの注目が集まる中、大神は意を決してドアノブを握り、軽くひねる。
きぃ、とちょうつがいが軋み、ゆっくりとドアが開いた。
雨降りのために太陽が照っていない事と、カーテンが閉まっているためにかなり薄暗い。
「うわぁ。殺風景な部屋だなぁ〜」
レニの部屋を見たカンナが口をぽかんと開けている。
背もたれの長いイス。その背もたれにかかった毛布。丸いテーブル。地味な電気スタンド。そして、蓋が半分ずれた大きな木箱。
これが、レニの部屋にある総ての物である。
殺風景な部屋ではあるが、とりあえず掃除はしているらしく、チリ一つ落ちていない。そんな部屋でも、五人も入ればかなり狭い。
「これじゃ、調べるまでもないなぁ」
部屋の中に入り、唯一怪しい木箱を覗き込んだ大神が困った顔をする。手がかりになるような物など何もない。
他のメンバーも床を見たりテーブルの上を調べたりしている。
織姫は、さっき大神が見ていた木箱の蓋をばんと取り外し、中を引っ掻き回している。
「お、織姫くん! 中の物にはあんまり触らない方が……」
「確かに、プライバシーの侵害になりまーす。でも、こうしないと調べられませーん」
良くわからない理屈を言っている。
アイリスもカンナに肩車をしてもらい、天井の照明を色々と調べているようだ。
「やっぱり何もないか……」
大して期待はしていなかったのだが、それでも落胆の色は隠せない。
「大神はん。ええもん持ってきたで」
紅蘭がガラガラと大きな音をたてて部屋に入ってくる。音の原因は、荷物を載せた台車に似た形をしていたものだった。このパターンからすると、彼女の「発明品」かもしれない。
「こ、紅蘭。それってまさか……」
彼女は、自信満々に腕組みして、
「せや。こんな事もあろうかと、うちが作っておいた発明品。その名も『シッカリ分析くん』や」
声高らかにそう宣言する。何処からか短いファンファーレまで聞こえた気がする。
「こんな時ってどんな時だ?」と言いたそうな一同の心配そうな視線をものともせず、紅蘭はぶつぶつ言いながら、あちこちのスイッチを入れて機械を作動させる。
「紅蘭。これ何する機械なの?」
アイリスの問いに「待ってました」とばかりに、
「これはな。人間の目では見つけられんくらい小さい物でも、ちゃ〜んと分析して教えてくれるっちゅう、実に便利なもんなんや。これが普及すれば、警察だって捜査がはかどるってもんやで」
そう得意げに説明して、愛おしそうにポンと叩く。
すると――
どう考えても蒸気の排出口とは思えない場所から細い煙が上がり始めた。
「あ、これってもしかして……」
カンナがその煙を見て顔を引きつらせる。
「まずい! 全員伏せろ!!」
入口に陣取るようにして置いてある機械が邪魔で、脱出は困難と考えた大神は、全員に伏せるよう命ずる。
それから数秒と経たぬうちに、ボン、と黒い煙を吐いて、シッカリ分析くんは爆発した。
爆風が周囲で暴れまわり、衝撃と破片が壁やドアにぶつかっていく。
爆風が止んだあと、大神は急いでカーテンと窓を開け、煙を逃がした。
「紅蘭!」
アイリスがゲホゲホと咳こみ、煤だらけの格好でじろりと睨みつける。こういった爆発はいつもの事とはいえ、怒らない訳がない。
「ははは。すまんな、アイリス」
紅蘭も煤だらけの顔で苦笑いしている。
「紅蘭の発明はこれだから心配なんだよ」
「まったくでーす! これではレニの部屋を汚しに来たようなものでーす!」
カンナと織姫も、冷や汗かいて苦笑いする紅蘭をじろ〜と見ている。
「みんな、怪我はないか?」
大神がみんなの無事な姿を確認して、ホッと一息つく。
「爆発しちゃったものはしょうがない。でも、ちゃんと片づけておいてくれよ」
そう言うと、紅蘭を除く全員はレニの部屋を出て、顔を洗いに向かう。アイリスと織姫は服を着替えるらしい。
すぐそばの流しでばしゃばしゃと顔を洗う。洗うついでに頭を冷やそうと、流れる水の下に頭をつっこむ。後頭部に当たる冷たい水が、彼の頭を冷やしていく。
「……なぁ、隊長」
隣で顔を洗っていたカンナが声をかける。
「確かにレニの事も気になるけど、やっぱりこういうコソコソしたのは……あたい、好かないよ」
持っていた手拭で顔を拭きながら、バツが悪そうに呟く。
「そりゃ、あたい達は家族みたいなものだからさ。気になるのは確かだよ。でも……何て言ったらいいのかな。うまく言えないけど……その……」
モゴモゴと言いにくそうにしているカンナ。何だか元気がないようにも見えるその態度に、
「……確かにそうかもしれない。いくら隊長と部下でも、個人的な事にまでいちいち首をつっこむのは良くないと思う。だけど、気になるんだ」
大神は、カンナから手拭を受け取ると、自分も顔を拭いながら、
「あ。別に好奇心とかそういうのじゃない。レニは、本来持つ筈だった感情を取り戻したばかりだ。自分の感情を抑えられない事があるかもしれない。小さい子がすぐ泣いたり笑ったり怒ったりするのは、そうした感情の抑えがうまくできないからなんだ」
大神は、昔聞いた事がある話をポツポツと話し出す。
「それが原因でまた悩んだり、困ったりしていると思うんだ。でも、そういう時、解決するのは自分しかない。だけど、その手伝いくらいはしてやりたいんだ」
カンナも大神の話を黙って聞いている。
「それに、俺はいつもみんなの微妙な変化に気づけないでいるばかりだからね。少しはそうした変化に気づいてやりたいんだよ」
ちょっと理屈っぽいが、嘘いつわりのない彼の言葉を聞いたカンナも、
「あたいにはそういうこ難しい事はわかんないけどさ。そういう気持ちってのは、きっとレニにも伝わるよ」
気休めにしか聞こえないかもしれないが、カンナのその一言で、胸の中の重しが、少しだけ軽くなったような気がした。


それからどうしたものかと大神が思案していると、アイリスと織姫の二人がやってきた。
「少尉さーん。今すぐこれに着替えるでーす」
そう言って彼に渡したのは、黒いスーツにネクタイ。それと何故か、サングラス。
よくよく見ると、二人も同じ格好をしている。
「な、何で、この服を?」
その問いに織姫がバカにしたような表情を浮かべると、
「少尉さんは物を知らないでーすね。古来より、人の秘密を探る人物が着るものと言えば、この黒いスーツと相場は決まってまーす」
「お兄ちゃんも早く着替えて」
アイリスも黒服姿にサングラス姿のジャンポールを抱えて(どこにそんな服があったのかは、あえて聞かない事にした)急かしている。
「これに着替えるのかい? 何だか思いっきり目立つんじゃないかな?」
大神は手に持たされた服をしげしげと眺めているが、
「大丈夫でーす。そんな心配よりも、早く着替えてきて下さーい。レディを待たせるなんてサイッテーの男でーす!!」
あまり乗り気でない大神の態度に、いら立ちを隠さず織姫がすごい剣幕で怒鳴る。その声で大慌てで自分の部屋へ飛んで行き、黒いスーツ姿になる大神。
どこから持ってきたのかはわからないが、大神には少し小さめだった。でも、着られない程ではない。
ちょっと動きにくそうではあったが、ロビーで二人と合流し、外に出た。
雨はいつの間にか止んでいた。太陽は照っていないが、雨が止むだけでも随分と違うものだ。
黒いスーツ姿の三人は、とりあえずその格好のまま聞き込みを始める。近所の馴染みの店を中心に回ってみたものの、やっぱりこれといった成果を上げる事はできなかった。
三人は、とぼとぼと無駄足を引きずって帝劇まで帰る羽目になった。
織姫とアイリスの二人と別れた大神は自分の部屋へと戻り、いつものモギリ服に着替えた後、何となくベッドにごろりと横になる。
目を閉じてじっとしていると、また降り出したのであろう、外の雨音が微かに聞こえてくる。
「レニは……一体どうしたんだろう」
天井を向いたままぽつりと呟く。
その時、どこからかギターの音色が響いた。
「このギターは!?」
いきなりがばっと身を起こし、辺りを見回すが……何もない。しかし、そのギターの音には聞き覚えがあった。
「……まさか、加山か!?」
「ご名答だ、大神」
ごそごそと音がしたのは、何とベッドの下だ。そこから白いスーツの男が姿を現す。どうやってベッドの下に潜り込んだのかは知らないが、いつも突拍子もない方法でしか出てこない。
彼の名は加山雄一。海軍少尉で、大神とは兵学校の同期生でもある。彼は腕や足を軽く叩いて埃を落とすと、
「いくら外が雨で憂鬱だからって、大神まで憂鬱な顔になる事はないぞ」
ふうと大きく息をすると、
「悩みごとだろう? 俺で良かったら相談に乗るぞ、大神」
そう言って手にしたギターをボロロンと鳴らす。
「相談か……」
「ただし、金銭問題と恋愛問題はダメだ」
口調はいつも通りだが、ぴしゃりと言ってくる。辛辣ともとれる物言いだが、これでも結構役に立つ男なのだ。
「いや……レニの事なんだけどさ」
「大神。恋愛問題はダメだって言っただろ?」
「れ、恋愛じゃないよ!」
大神はついむきになって怒鳴ってしまう。が、すぐさま我に返って謝罪すると、
「レニのやつ、たまにどこかにこっそりと出かけるんだよ。そりゃ、レニにだって行きたい所、やりたい事はあるだろうけど、何だか『こっそり』っていうのがすごく気になるんだ。聞いても何も教えてくれないし」
加山は大神の話を無言で聞いていた。
「確かに、何かあってからでは遅いだろうからな。部下の動向を把握しておくのも、上官としての大事な資質だ」
加山のその言葉は、兵学校時代に教わった事でもある。だが、大神は、
「それはわかる。だけど……やっぱり私生活にまで口を出すのはどうかとも思うんだ」
「じゃあ、出さなければいい」
他人事のようにキッパリと言い切る加山に、少々むっとした大神は、
「だから困ってるんじゃないか! 何をしてるのか知りたい。でも、私生活に口出しはしたくない。正反対なんだから」
「ふふ。そんなにむきになるな、大神」
加山はしみじみとした目で彼を見つめると、
「お前にとって、レニっていう子は『花組の部下』なのか?」
「確かに部下だけど……。あんまりそういう感じはない。レニやみんなから教わる事も多いし。『仲間』って言った方がしっくりくるかもな」
加山はその答えを「やっぱりな」という顔で聞くと、
「相手が仲間なら、迷う事はないだろう。お前は、仲間にどういう風に接しているんだ?」
コンコン。
大神の部屋のドアがノックされた。
「隊長」
レニの声だ。開いている旨を伝えると、ドアを開けてレニが入ってきた。肩には大きめの鞄をたすきがけにかけている。
「……隊長。紅蘭が『隊長がボクに用事がある』と言ってたから来たんだけど」
相変わらずそっけないようにも見える応対ではあるが、まだまだ慣れていないのだろうし、こういう事がきっと彼女らしさなのだろうと思えば大した事はない。
「済まなかったね。レニの部屋をめちゃめちゃにしちゃって」
「……別に。被害は思っていたよりも少なかった」
きっと見てきたのだろう。別に怒っている様子は見られないが。
(……そ、そうだ。今話を切り出さなくてどうする。だけど、ここには加山が……)
そう思って辺りを見回すと、いつの間にか加山の姿が見えない。神出鬼没とは、彼のためにあるような言葉かもしれない。
(とりあえず、聞いてみるしかないか)
大神は意を決して訊ねようと口を開く。が、
「隊長が知りたい事って、ボクが外出した理由なの?」
ドキッ。ズバリ聞かれて大神の表情が凍りつく。そんな彼の様子を見たレニは、
「帰ってきたらアイリスと織姫に質問攻めにあったから……」
なるほど。そこへ来て「用がある」とくれば出てくる選択肢ではあった。
「う……うん。実は、そうなんだ」
どことなくぎこちなさを浮かべたまま大神は話を続ける。
「レニってさ。たまに一人で帝劇を出てどこかに行ってるから。どこに行ってるのかなって思ったんだ」
「今日は浅草東部。隅田川沿いに行ってきた」
レニは相変わらず短く答える。あっさりとそう答えられ、少し無言の間ができる。
「何しに? この時期、あの辺りでお祭りとかやってたかなぁ?」
お祭りが目当てでない事はわかっていたが、わざとそう答える。だが、レニは無言のままだ。やっぱり話してくれそうにない。
「レニ。みんな、君の事を心配してるんだ。一人で悩んでいる事があったら、話してくれないか。確かに、俺なんかじゃ頼りにならないかもしれないけど、力になりたい気持ちは、俺も花組のみんなも一緒だ。絶対に誰にも言わないよ。約束する」
レニの目を見つめて真摯な態度で言ったつもりだ。その気持ちがレニに伝わったのか、
「……わかった」
ややうつむき加減で、ぽつりと答えた。
レニは、持っていた鞄の中から何か取り出した。それをテーブルの上に置く。
「これ……地図じゃないか」
そこにあったのは、太正十四年度版の帝都の地図だった。現在の二十三区に当たる場所の詳細な地図。
帝都内をいくつかのブロックに分け、そのブロックごとが一枚の大きな地図になっているのだ。
行き交う人々を眺める訳でもなく、名所・旧跡を尋ね歩く訳でもなく、美味しい料理を食べ歩いている訳でもなさそうなレニと、この地図。この組み合わせがどうも良くわからない。
大神は地図を袋から取り出し、テーブルの上に大きく広げた。
その地図には、あちこちに書き込みがしてあった。ただし、それもドイツ語らしく大神には読めない。
「え、え〜と。何て書いてあるんだい、レニ?」
「これは『坂』。これは『家屋密集地帯』。こっちは『渋滞が起きやすい所』」
一つ一つを指差してそう説明する。
「ボク達は帝都で戦っている。自分達が戦う場所を知らないのは、戦術的にも戦略的にも効果的じゃない」
という事は、レニは自分で調べていたのか。たった一人で。その努力は賞賛に値するだろう。
だが、帝國華撃団は花組だけではない。こうした事を調べる情報収集部隊「月組」が存在する。わざわざレニが時間を割く必要などない。
そういった事を大神が言うと、
「それは知ってる。情報を集める事が大事なんじゃなくて、自分の身体で知る事が大事なんだ」
確かに、他人から教わった事よりも、自分で学んだ事の方が覚えるし、いざという時役に立つ。その気持ちは判るつもりだし、大神自身、戦闘の事を軽んじているつもりはない。
言われてみれば、地図には家屋密集地帯はともかく、坂道などまず載っていない。
それに山登りの為の地図と違って、市街地の地図に等高線が入るなど普通はない。土地の高低差や周囲の建物等を知っておくのは、市街戦においては必須事項だ。
海軍にも「海軍陸戦隊」という陸上で戦う部隊があるので一応知識はあるのだが、やはり専門ではない以上、市街戦に関する知識はやはり劣ると言わざるを得ない。
「何だ。そういう事だったら、別にみんなに内緒にしなくたって良いじゃないか」
そんな事か、と言いたそうにホッとする大神だったが、
「そういう訳にはいかない。他の部隊の仕事をとるのは、軍隊としていい事じゃない。一歩間違えば軍規違反だ。そうなった時、犠牲になるのはボクだけでいい」
確かに最高責任者の米田一基氏は陸軍中将だし、大神自身は海軍少尉だ。言いたい事はわかるが、帝國華撃団は軍隊ではない。
でも、団体行動の常として、一人一人が勝手に行動したのでは意味がないという事もわかる。
しかし、だからといって――
さんざんあれこれ思い悩んだ結果が……こんな単純な事とは。
そんな風にあっけに取られる大神に、レニが言った。
「隠し事というのは、タネがわかると味気ない手品みたいなものだよ、隊長」
もう用はないと判断したレニは、そのまま後ろを向いて大神の部屋から出て行こうとする。
しかし、ドアを開けてから大神の方を振り向いて、
「隊長。この事は、誰にも言わないでほしい」
ポツリと言った後、部屋のドアが静かに閉まる。
他人を信じなかったレニが自分を頼ってくれて「誰にも言わないでほしい」ときた。確かに、これはレニにとっては格段の進歩である。
だが、行動信念は、大して変わってない。いや。短期間で変われというのが無理か。
「隠し事というのは、手品みたいなもの」。まさしくその通りだ。
大神は、どこからともなくやってきた嫌な疲れに全身を支配され、そのままベッドに倒れ込んだ。
すぐ顔に出る性格の彼が「レニの外出理由」を隠し通し切れる訳もなく、みんなから「隠し事をしている」と怪しまれ、レニを除く全員にさんざん疑いの目をかけられるのはこれまでの経験から明らか。これからしばらくは、胃痛と頭痛に悩まされそうだった。
そう考えると、この雨も手伝って、ますます憂鬱になる大神だった。

<秘密の行動 終わり>


あとがき

相変わらず「大神さん、不幸!」なお話でございます。ゲームだとカッコ悪い所とか情けない所ばっかり目にいっちゃうんですよね、ホント。そっちの方が書きやすくって(^^ゞ 。
今回はレニのお話……になるつもりが、コレです。
とりあえず、ゲーム本編とドラマCDは黙殺致しております。些細な矛盾は気にしないで下さい。
こうした短編のお話は「オチをどうするか」にかかってきます。パターンとして「アッと驚く意外な物」「とんでもなくしょーもないもの」と大きく二つにわけられまして、今回は後者のオチにしてみました。「しょーもない」と思ってくれれば成功です。
書いてみて良くわかったけど、彼女ってすっごく動かしづらいキャラクターなんですね。自発的に行動する事が少ないキャラだから、どういう話にしようかという事がなかなか決まらなくてねぇ。
第一、他のサイトさんだと大神とレニのらぶらぶストーリーがあまりに多いので「絶対にこういう話は書かんぞ」とヒネクレモードに入っちゃったし。
いや。別にらぶらぶストーリーが悪いと言っているのではないので、誤解のないように。
あと、現実的で固い物言いなので、セリフ回しが大変なんですよ。一歩間違うと「フルメタルパニック!」の相良宗介になってしまう。
事情はともかく幼い頃から「戦う」事のみを求められたという点では共通してるし。
二人の最大の違いは「戦い以外の物事を知っているか」ですね。レニは色々雑学知識が豊富だけど、宗介にはまるでないから。

今回のタイトルは説明がないと絶対にわからないだろうな。1979年公開のフランス映画「秘密の子供 L'entfant secret」からです。
互いの存在と薬物依存によって、不安定な精神状態をかろうじて保つ若い映画監督とその恋人の出会いから破局までを描いた作品です。
監督のフィリップ・ガレルの実生活から元になっているらしい。もちろん毎度の事ながら、本編とは全く関係ありません。
「子供」と「行動」をかけてあります……と言わなきゃ判りませんね。全く。


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