軽々しくいこう! 21「機体に依存? ソフトに影響?」


機体依存文字というのをご存知でしょうか。代表例を挙げるならこんな感じのヤツらがそうです。
こいつはOSが変わると全然違う文字になってしまうので「なるべく使うな」と言われている文字です。まー今でもたまにローマ数字やカッコ付き数字などが使われているのを見かけますけど。
最近の一部ブラウザは多少補完して正しく表示してくれますが、それでもホイホイ使ってイイ文字ではありません。
しかし。使いたい時は使いたいでしょう。そんな時文字と同じ大きさの画像データを作ってそこにはめ込む方も多いですね。でもそれだと見る側の都合で文字の大きさとか変更されちゃうと、ギャップが起きちゃってちょいとみっともない。
なので「画像で済ませる訳にはいかない。けど使いたいなー」。そんな状況が来ないとも限りません。
ローマ数字やカッコ付き数字は半角英数の組み合わせでどうにかなりますが、それ以外はそうもいきません。
でも、現実的に使う方法が『全くない』訳ではありません。ある事はあります。それが『数値文字参照』と呼ばれるものなのです。

パソコンには「文字コード」という、あらゆる文字や記号を数字に置き換えた、パソコンだけが判る暗号みたいなものがあります。
しかし文字コードは国によって違いますし、1つの言語で複数の文字コードが当たり前にあったりします。なのでそれが違うと意図しない字が出たり変な記号に変換されてしまったりします。これを「文字化け」と呼びます。
ところが。中でも“ユニコード(Unicode)”と呼ばれるものの場合は、国際規格で定められた世界共通の文字コードなので、これを使えば最近のパソコンやブラウザであればWINDOWSもMacintoshも関係なくだいたい表示できるのです。
おまけに普通の文字と同じ修飾(色や大きさの変化)ができるので便利! 画像じゃないので文章中に使っても、データ量やズレも少ない。
まさにイイ事づくめに見えますが、こいつはOSだけではなく「ソフト」の影響を目一杯受けます。
同じOSであっても使うソフトによって見えたり見えなかったりするのです。それに見えたとしてもOSによって携帯電話の絵文字のように微妙なデザインが異なります。
管理人はMacユーザーなのでOS10.5の表掲載の文字を使い、管理人が持っているMacブラウザ(バージョンはいずれも最新版)で試してみました。ちなみに試した文字はこちらを参照の事。

Safari:全部見えます。
シイラ:全部見えます。が、ローマ数字だけは半角英数を並べたような幅になります。
OmniWeb:全部見えます。が、八分音符や一部ローマ数字だけは少しデザインや文字幅がなぜか変わります。
iCab:全部見えます。
Sunrise:全部見えます。
Stainless:全部見えます。が、黒いトランプマークだけ少しデザインが変わります。
Opera:雨が降り注ぐ傘マークが表示不可。あとは全部見えます。
Firefox:全部見えます。
Camino:音符はOK。天気は雨が降り注ぐ傘マークが表示不可。あと総て表示不可。
SeaMonkey:音符はOK。天気は雨が降り注ぐ傘マークが表示不可。あと総て表示不可。
Flock:音符はOK。天気は雨が降り注ぐ傘マークが表示不可。あと総て表示不可。
Navigator:音符はOK。天気は雨が降り注ぐ傘マークが表示不可。あと総て表示不可。
Internet Explorer:音符はナチュラルと連八分音符が表示不可。天気は総て表示不可。あとは全部見えます。
iCab(Classic):音符はナチュラルと連八分音符が表示不可。天気は総て表示不可。あとは全部見えます。
Internet Explorer(Classic):音符はナチュラルと連八分音符が表示不可。天気は総て表示不可。あとは全部見えます。
Netscape(Classic):音符はナチュラルと連八分音符が表示不可。あと総て表示不可。
ちなみに管理人側でチェックしているWINDOWSブラウザだと、
Internet Explorer(XP):音符はナチュラルが表示不可。連八分音符が別パターンの連十六分音符に。天気は白丸の晴れマーク以外表示不可。トランプは白抜きのダイヤが表示不可。あとは全部OK。
Opera(XP):雨が降り注ぐ傘マークが表示不可。あとは全部見えます。
※お使いのブラウザで直に確認をされたい場合はこちらをクリック。

OSだけではなく「ソフト」の影響を目一杯受けるという言葉が、よくお判り戴けると思います。
音符や天気マークはともかく、丸数字・ローマ数字・カッコ付き数字はほとんどの環境で表示できますので、この方法でなら使う事は可能でしょう。古参に多いNetscapeユーザーさんには大変申し訳ないのですけれど。
肝心の使い方ですが、簡単といえば簡単ですが少々面倒な作業が必要になります。

  1. お使いのパソコンの「ユニコード表」を出し(出し方は自分で調べてくれ!)、使いたい文字のユニコードを調べる。今回は丸数字の1である「2460」を使う。
  2. その4桁のユニコードはコンピュータで使われる16進法で書かれているので、その場合は文章中の使いたい場所に半角英数で『①』と入力すればOK。
  3. ちなみにこれは10進法に変換した数値でもできます。関数電卓を使うのがイイですが、こういうサイトもあります。2460を10進法に変換すると“9312”となります。その場合は文章中の使いたい場所に半角英数で『①』と入力すればOK。
  4. ただしウェブサイト作成ソフトは通常入力画面ではなく「ソース」の方に入力して下さい。でないとそのままの半角英数が表示されます。
  5. お使いのブログやBBSで使えるかどうかまでは判りません。そこは実際に試してみて下さい。ただ、当サイトのBBSは普通に書き込み欄に書けばこの方法で表示できます(^o^)。
これなら記号だけでなくあらゆる文字が同じ方法で表記できます。フランス語やドイツ語などに使用される『ç』『ô』『ß』などの文字の場合はユニコードでなく「特殊文字」専用のタグでもOKです。原理は同じですので。
もっとも、お使いのブラウザやソフトで表示できるかどうかまでは判りませんので、そこはご了承を。
いちいちユニコードを調べるのが面倒! と仰る方は、最初からユニコード(UTF-8、UTF-16など)に対応したテキストエディタやサイト作成ソフトを使えばOK。それならたいした手間もかからずに使う事ができます。
とは言いましても、環境が変わると表示されないケースが発生する事は確か。使わないに越した事はありません。
でもこれからのパソコンはどんどんユニコード対応が進む事でしょうし、何かあった時の為に覚えておいて決して損はしないでしょう。
何せ知識は詰め込んでも重くはなりませんからね。……多分。
で。最後になりますが、汎用性と使用頻度が高いと思われる丸数字・ローマ数字・カッコ付き数字の数値を挙げておきますんで、お役に立てば。
ああ、アルファベットの大文字・小文字はどちらでも大丈夫ですが、小文字の使用を推奨します。

丸数字・16進法編
1『①』/2『②』/3『③』/4『④』/5『⑤』
6『⑥』/7『⑦』/8『⑧』/9『⑨』/10『⑩』
丸数字・10進法編
1『①』/2『②』/3『③』/4『④』/5『⑤』
6『⑥』/7『⑦』/8『⑧』/9『⑨』/10『⑩』

ローマ数字・16進法編
1『Ⅰ』/2『Ⅱ』/3『Ⅲ』/4『Ⅳ』/5『Ⅴ』
6『Ⅵ』/7『Ⅶ』/8『Ⅷ』/9『Ⅸ』/10『Ⅹ』
ローマ数字・10進法編
1『Ⅰ』/2『Ⅱ』/3『Ⅲ』/4『Ⅳ』/5『Ⅴ』
6『Ⅵ』/7『Ⅶ』/8『Ⅷ』/9『Ⅸ』/10『Ⅹ』

カッコ付き数字・16進法編
1『⑴』/2『⑵』/3『⑶』/4『⑷』/5『⑸』
6『⑹』/7『⑺』/8『⑻』/9『⑼』/10『⑽』
カッコ付き数字・10進法編
1『⑴』/2『⑵』/3『⑶』/4『⑷』/5『⑸』
6『⑹』/7『⑺』/8『⑻』/9『⑼』/10『⑽』


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